インタビュー

北園涼、7年間のメモから自分らしい言葉選び 3rdアルバムは「みんなの心に明かりを灯したい」

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ミュージカル『刀剣乱舞』やMANKAI STAGE『A3!』などで活躍。2022年秋にはライブ・スペクタクル『NARUTO -ナルト-』への出演も控え、役者として順風満帆な北園涼。2019年には1stシングル「Long way to Go」をリリースし、アーティスト活動もスタートさせた。2022年6月29日には待望の3rdアルバム「Ignition」のリリースが決定、7月からは同アルバムを引っ提げたライブツアーも予定されている。

2.5ジゲン!!ではアルバム発売直前の北園涼へインタビューを実施。制作秘話やライブの展望などアーティスト活動への思いのほか、役者とアーティストの二足のわらじを履く彼だからこそ見える景色について話を聞いた。

――全体を通して前進し続けたいという渇望のようなものを感じました。北園さんがこの3rdアルバムに込めた思いを聞かせてください。

このアルバムを作り始めた時期が、ちょうどコロナの感染者数が少し落ち着いてきたかと思ったら、また爆発的に増えた頃で。希望が見えてきたのに、また闇の中に放り込まれたような時期だったので、みんなの心に明かりを灯すような、力になれるようなアルバムを作りたいなと思いました。

――特に思い入れの強い楽曲はどれでしょうか。

表題曲の「Ignition」ですかね。初めて何かに例えて作詞をした曲なんですよ。車とかエンジンとか、テーマを決めて作詞をしたので、それは面白かったですね。あとはバラードの「I’ll buy」は思い入れが強いかなあ。

――違うアプローチでの作詞に挑まれたんですね。アーティスト活動を始めてから作詞に挑戦されたかと思いますが、もう作詞作業は慣れましたか。

いやぁ(笑)。まだ慣れたとは言えないですね。生きてきて感じたことや経験を言葉にしているので、これからも慣れることはないのかなと。もっと経験を重ねて、それが作詞にもつながっていったらいいなとは思います。

――作詞する際の言葉選びはどんなところから生まれているのでしょうか。

人と話しているときと音楽を聴いているときが多いですかね。誰かと一緒にいるときが一番言葉が浮かんできます。誰かといないと比べるものがないから、自分らしさが見えてこないし。そういうときにメモっていることが多いですね。

――アーティスト活動を始めてからメモを取るようになったんですか?

もっと前からかなあ。作詞のためというより、この言葉いいなとか、こういう感情って何なんだろうとか。歌詞に使おうと思っていなかったんですけど、メモっていました。役者を始めた頃からやり始めたのかな? だから7年とかかな。

――7年! すごい量の言葉が溜まっていそうですね。お芝居と作詞、どちらも言葉を扱うものなので切り替えが難しそうだなと思うのですが、実際はそれぞれにどう向き合っているのでしょうか。

割とオンオフがはっきりしているタイプなので、役に引っ張られちゃったり…っていうことはあんまりないですね。役によっては自分の中に残って引きずっちゃうこともあるので、そういうときは切り替えも大変で。でもそういう場合は、もう「役でいるしかない」って割り切っちゃうし、それがきっと役者としては良いことなのかなって思っています。

それ以外は、そんな苦労なく切り替えていますかね。劇場入っても、本番の本当に直前まで素の自分でいるタイプで、幕が上がった瞬間に役に入る感じなので、(役者も作詞作業も)どっちにも自在に合わせられていると思います。

――役者とアーティストの相互作用ようなものを感じる瞬間はありますか。

ありますね。役から得られるものってすごく多くて、役を通してしか感じられないこともあるし、非現実的なものだからこそのものも多いと思っていて。自分の中にない感情や、自分でも思い至らないものに触れられる瞬間なので、そういったものはやっぱり作詞の中にも入ってきていると思います。逆にアーティスト活動は、役者とはまた違った挑戦が多いので、挑戦することへの壁みたいなものが一つ取れたんじゃないのかなと。

――アーティストとしてのこれから、役者としてのこれから。それぞれ目指している場所を教えてください。

やりたいことはたくさんあるんですが、一つの目標としては映像でも活躍することですかね。僕、鹿児島出身で、親も祖母も鹿児島にいて。舞台って観に来てもらうのが大変で、家族だけでなくファンの方もいろんなところにいらっしゃるし、今はこういうご時世でもあるので、舞台を観るために行動するのが難しい方も多いと思うんです。

だからこそ、どこにいても観られるドラマだったり映画だったりに出たいなと。目標としては朝ドラとか、鹿児島でも放送されていてテレビで観られる作品に出演できたら、喜んでもらえるのかなって思っています。

でも一番は続けていくことだと思っていて、役者としてもアーティストとしてもそこは同じですね。アーティストとしては、作曲もしたいし楽器もやりたいし、もっともっと大きいステージにも立ちたいですね。

――ここからはアーティスト活動についてもう少し具体的にお伺いします。まずアルバムの構成について、どんなことを意図されたのでしょうか。

今までのアルバムってメインになる表題曲を割と前の方に持ってきていたんですね。でも今回はフレンチのコース料理みたいな流れにしたいなって思ったので、「Ignition」はあえて最後に近い位置にしました。あとやっぱりラブソングの存在も大きいですね。ラブソングが入ったことで、今までと違う構成に自ずとなったというか。

――では、「ALIVE」のアコースティックVer.はデザートですかね。

そうですね(笑)。最後に楽しんでもらえるといいかな。「Ignition」が映えるよう構成を考えたので、まずは収録されている順番で楽しんでもらえたら嬉しいです。

――少し気が早いかもしれませんが、次のアルバムで挑戦してみたいことはありますか。

今回ほとんどの楽曲を作詞させてもらったので、次はそこを全部に持っていきたいです。前々から作曲もやりたいと思っているので、まずは1曲でも自分が作った曲が入れられるようになったらいいですね。

――7月からは3度目のライブツアーが始まります。具体的な構成は考え中でしょうか。

そうですね。会場によって環境も変わるので、その中でどう届けようかなっていうのは考えています。今回のアルバムはバラードが2曲あるので、それを入れるにはこれまでのバラードをどうしようかな、とか。でも、曲が増えたことでこうして悩めるのは、素直にすごく嬉しいですね。コロナ禍になってからみんなで声を出すっていうライブはできなくなって、最初はちょっと違和感というか慣れなかったんですけど、今はみんなで共闘しているような感覚が生まれていて、この期間も悪いことばかりじゃないなと感じています。

――今後、ライブで挑戦したいことはありますか。

弾き語りかなあ。ギターとかピアノとか。1曲分くらいならなんとか練習していけるかなと思うので、アコースティックライブじゃなくて普通のライブの中でやってみたいですね。

――素敵ですね! 今はロックの楽曲がメインとなっていますが、今後挑戦してみたいジャンルはありますか?

オーケストラ。…でかすぎ!?(笑)

――おお壮大ですね。

実際にアルバムにもストリングスが入っている楽曲もけっこうあるので、ライブでも生音で届けられたら最高だなと思います。いつか叶えたいですね。

――アルバム名「Ignition」(=点火)にちなみ、心に火がつく瞬間を教えてください。

オフの時間はゲームをしていることが多いんですけど、やっぱりゲームは燃えますね(笑)。コロナ禍前は役者仲間と食事に行ってコミュニケーション取ることが多かったんですけど、今はそれができなくって。でも役者仲間、意外とゲーム好きな人が多いんですよ。オンラインで一緒にゲームして盛り上がれるし、現場以外の一面が知れることでより長く付き合える気がするし、割と欠かせないツールだなって思っていますね。

――仕事モードの際は、どうやってやる気に点火していますか。

時間で決めてやることが多いですね。ダラダラやっても仕方ないので、今日はここまでって時間を決めたら、そこから先にも持っていかないし、その前に切り上げることもしない。台本を覚えるときはいつもそうしているんですが、作詞に関してはそれができなかったんですよね。進まなすぎて(笑)。だから、できるときに全部やろう! みたいな感じで、時間無視でやっていました。

――作詞の苦労もありつつ生まれた本アルバム、ファンにはどう楽しんでもらいたいですか。

もちろん音楽として純粋に楽しんでもらえたらいいんですが、せっかく作ったからには何か届いてほしいなとは思っています。限界を超えるとか、背中を押すとか。そういう思いを込めて書いている曲が多いので、そういう言葉を必要としている人に届けばいいなと。でも、僕の考え全部を受け入れてほしいわけじゃなくて、最終的にはその人が自分で生きないといけないから、僕の曲で選択肢がちょっとでも増えていたら良いかなと思っています。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

皆さんの声援のおかげで3枚目のアルバムのリリースとなりました。トータル6曲、僕が作詞した曲が入っていて、今まで以上に思いのこもったアルバムとなっています。一曲一曲、楽しんで、味わってみてください。そして、このアルバムを聴いて、皆さんの心の中で奮い立つものがなにか少しでもあったら嬉しく思います。僕自身もこのアルバムを通して、自分の中で大切にしているものがより明確になって、この先も変わらずに変化を楽しんでいきたいと思えました。皆さんもぜひ、これからの人生を楽しんでください!

* * *

受け答えの一つ一つにも、北園の言葉へのこだわりが感じられるインタビューとなった。アルバムを聴いた後、そしてライブ参戦後に改めて本記事を読み返してみてほしい。彼の言葉への解像度がぐっと上がるのではないだろうか。

取材・文:双海しお/撮影:友野雄

アルバム情報
3rd ALBUM「Ignition」
2022年6月29日(水)発売
■CD収録楽曲
1.Burning Tinder
2.Limited time
3.believe
4.Awake(Solo ver.)
5.sad day
6.I’ll buy
7.fake
8.Ignition
9.ALIVE(Acoustic ver.)

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WRITER

双海 しお
 
							双海 しお
						

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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