「私立九瓏ノ主(クロノス)学園」の2.5次元コスプレダンスユニット『アルスマグナ』(以下、アルス)。彼らが出演するクロノステージvol.6『Seriously~汗水垂らして舞い踊れ!~』が2022年1月27日(木)より上演される。
2021年にオリジナルメンバー5人が卒業し、6人構成となりメインボーカルを務めていくことに葛藤する小日向タケル。そんな彼を心配したメンバーは元気になってもらおうと奮闘するが、それがまさかの珍事件へと発展して―。
2.5ジゲン!!では稽古中の小日向タケル、東郷スバル、津田ダイチ、本作にゲストとして出演する成瀬広都に独占インタビューを行った。そしてなんと、今回から作・演出を担当するOH-SEへの個別取材も実現。メンバーやメイト(アルスファンの愛称)への気持ちを語ってもらった。
自己紹介で実感した重み
――オリジナルメンバーが卒業し、少し時間が経ちました今の心境はいかがでしょう。
東郷スバル(以下、スバル):5人の卒業ライブのあと、年明け早々に配信番組をやらせていただいたんですが、僕はそこで「6人と一匹になったんだ」というのを実感しました。これまでは11人全員か、もしくは2〜3人の少数で配信することが多く、この6人セットでの活動はあまりなかったからだと思います。
津田ダイチ(以下、ダイチ):そうそう! この配信で改めて「僕たちだけでもこんなにたくさんの人が見に来てくれるんだ!」って感動したんですよね。今まで11人でやってきた中でも、僕たち6人も『アルスマグナ』っていう自覚は持っていたんですけど、やっぱオリジナルメンバー5人の大きさがあったが故に、初回の配信でどこまでいけるのか不安がありました。でも視聴数やコメント数を見たときに「俺たちのことを、応援してくれてるんだ」って、めちゃめちゃ嬉しかったです。
小日向タケル(以下、タケル):あれ、ほんとに嬉しかった〜! 6人の初配信の時、メイトのみんなの反応が心配で心配で! ニコ生ってコメントが横に流れるんですけど「これ、一つもコメントが流れてこなかったらどうしよう」って思って。そしたら数千のコメントが流れて……。たくさんの人に支えていただいているんだなって感じることができました。この配信でメイトさんが僕たちを掘り下げてくれたおかげで、素敵な再スタートを切れたと思います。
スバル:もう一つ実感したことがあります。自己紹介の時にタケルくんの「アルスマグナです」っていう挨拶を聞くと「おお!」と身が引き締まります。これまでアキラくんが背負ってきたこの言葉をタケルくんが言うたびに「ここからは僕たちで作っていかなくちゃな」って感じるんですよね。
タケル:それでいうと、サインもだわ。色紙にアルスマグナって書くんですよ、最後に。あれめっちゃ緊張した。
ダイチ:実は結構練習してましたもんね。
タケル:したした〜(笑)。
スバル:何回書いたんでしたっけ?
タケル:いやもう、数えられないくらい書いた。
一同:(笑)。
vol.6のテーマは…?
――vol.4は「アルスになる覚悟」、vol.5は「アルスを背負っていく覚悟」がテーマでしたが、今回は?
タケル:うーん、初配信の時、メイトさんに「新生アルスになって、新しい旅の始まりだね、今年1年は一緒に(新生アルスを)作っていけたら嬉しいね、楽しみだね。僕たちも頑張っていきます!」とお伝えしたんですよね。vol.6ではそういう気持ちをテーマに込めつつ、汗水垂らしながら必死に前へ! と思っているんですけど……。
スバル:僕たち6人が演じる上で持っている気持ちはタケルくん今言った通りなんですけど、物語の内容的には全く違うものが用意されていると思います。…あまり深く考えないで見ていただいたほうが良いのかも…(笑)?
ダイチ:ある意味、ね。
スバル:クロノステージを6人でやらせていただいて、覚悟や想いを伝えていく場面が何度もありました。今回に関してはそういう想いももちろんありますけれど、普段から一緒に過ごしている僕たちの日常を切り取ったような構成になっているんです。だからすごくラフな気持ちで見ていただけたらなぁと。
タケル:今回は6人のうち、“誰かがある事件を起こして”ドタバタになるんです。多分冒頭のシーンは「え?え?え?」ってなるんじゃないかなぁ。でもその中にも僕たち6人ならではの空気感が出来上がっているはずです。そこを見ていただきたいなって。
ダイチ:Vol.4、5って全員が同じスタートラインに立って物語が始まっていたんですけど、今回はメンバーの1人のせいで他の5人がどんどん巻き込まれてしまうんですよ。僕たち自身も「どうなんの、コレ!!!???」って思ってます。
一同:(笑)。
タケル:今回のテーマとなる部分はちゃんと舞台の最後に言うので、ぜひ実際に見て確かめていただきたいです。きっと新しいアルスマグナをお届けできるはずです。
――新しいと言えば、成瀬さんはゲストとして出演されますが、6人とお稽古をしてみていかがですか?
成瀬広都(以下、成瀬):今回お話の内容的にも、そして役柄的にも僕がひっちゃかめっちゃかにしてしまいます。それもあってすごく楽しいです。
タケル:(笑)。本当に毎日楽しんで練習に加わってくださっていてありがたいです。僕たちもやりやすいっていうと語弊があるかもしれないですけど、一緒にいてすっごく楽しいです。
成瀬:僕、舞台袖で皆さんのダンスを見ているとつられそうになるんですよ。すごく気持ちよさそうだなって! しれっとマネしちゃいそうになりますね。
タケル:これ裏話になるんですけど、いつも稽古前にアップをするんです。演出のOH-SEさんに見ていただきながら。成瀬さん、合流した初日から一緒にアップしていましたもんね。
成瀬:そうですね。初日から張り切っちゃいました。
タケル:でももっと(成瀬さんを)知りたいので、本番中に深掘りしていきたいと思います。
成瀬:こ、怖いなぁ…(笑)。
一同:(笑)。
――先ほど成瀬さんが場をかき回す、とおっしゃっていましたが、まだ役柄については公式で発表されてないんですよね?
成瀬:はい。一応このインタビューでは話してもいいよって言われているので発表するのですが、僕、“人間の役”じゃないです…あることがきっかけで6人の前に降り立った神様役なんです。あ、驚きますよね? 僕も驚いています。
タケル:ある人のせいで僕たちの前に突然やってくるんですよね。
成瀬:そうなんです。さっき、ひっちゃかめっちゃかにするって言いましたけど、悪気があってやるわけじゃないんです。色々なことが重なってドタバタになってしまうという(笑)。そして僕の役にもちゃんとした終着点が用意されているんですよ。
タケル:色々なことが重なって…、あれ、今回、スバルくん稽古にいました?
スバル:い、いたじゃないですか!
タケル:いたっちゃぁ、いたんだけどなぁ…。
ダイチ:最初と最後だけしかいなかった気がするんですけど?
スバル:ええと! この会話の真相は本編を見ていただければ分かると思います…!
――今回は即興アドリブや日替わりネタみたいなものはあったりするのでしょうか?
ダイチ:ツダイチ、あります。
スバル:あああ、たしかに!
ダイチ:vol.5では(宇迦野)リンネとバッチバチに対立する出来事があったんですけど、あのあと僕なりに反省して。今回はリンネと一緒に「お客さんを楽しませちゃうか〜」っていうアクションが多いんです。そこに日替わりでいろんなアプローチを入れていこうかなって!
タケル:あれすんごいかわいいよね。
ダイチ:本番、任せてください(笑)。
スバル:リンネくんと言えば!
タケル:そうなんですよ! リンネがネタを持ち込んで頑張るシーンがあって…。過去に少しだけ配信とかでも話していたネタなんです。そう思うとリンネとダイチが色々とはっちゃけてるな、今回。
スバル:ここまで言っちゃったらメイトの皆さんは何をやるのか見当がついちゃうかもしれないですね。
ダイチ:今回新しく加わったシーンでいうと、僕たち津田兄弟の道場になんと小日向タケルが来ます! そして殺陣を披露します! しかもタケルくん、強いんですよ!
――ということはタケルさんの道着姿も見られるということでしょうか。
ダイチ:着ますよぉ。うちに来る以上は、ねぇ?
タケル:(笑)。3人の道場での掛け合いもそうですけど、津田兄弟2人の息の合った殺陣もぜひ注目してください!
ファンへのメッセージ
成瀬:僕はメンバーの7人目…じゃないですけれども、そこを目指して、一緒に舞台に立つ一員として、みんなをいい意味でかき乱すことができるようにしていきたいです。てんやわんやになって焦っている6人の反応も含め、本番を楽しみにしていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。
ダイチ:1年A組、津田ダイチです。Vol.4と5はメッセージ性の強いステージだったんですけれども。今回はどれだけふざけられるのか挑戦したいと思います。メイトさんやメンバーを盛り上げることができれば、大成功だと思います。
きっとこのインタビュー記事を読んでらっしゃる方は「ま〜た真面目なこと言ってんな〜」って思われてるんだろうな…でも本心なんで(笑)! 仕方ないんですよ! 本番は全力でふざけます! PON! POOOOON!
スバル:6人になり、11人の時とはまた違った空気感で稽古をしています。常日頃、この私立九瓏ノ主学園にいる時はどうしても奇想天外なことが起こるんです。僕たちもびっくりしながら毎日生きています(笑)。そこをメイトの皆さんと一緒に共有して、同じ時間を過ごせたら素敵だなって思います。ぜひ見に来てください、よろしくお願いいたします。
タケル:2022年1月、新生アルスマグナになって初めての舞台です。これまで5人が作ってきたアルスの空気感と想いを引き継ぎながらも、6人の新しい要素を組み込んでいるのでぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです! どうぞよろしくお願いします!
OH-SEのスペシャルインタビュー
6人にはこれまで、10年間ずっとやってきた先輩5人がそばにいたんですよね。彼らが卒業して、この6人が新生アルスマグナになった時、やっぱり名前を引き継ぐ作業はとても大変なことだと、傍で見て感じています。
でもそこでいっぱいいっぱいになるわけにもいかない。これまでアルスマグナを応援してくれていた方々が、彼らを見て「さらに応援したい」と思っていただけるように、彼らは責任感を胸に進んでいかなくてはいけないし、僕自身も動かなくてはいけないなと考えています。
「じゃあ実際に何をしよう?」となった時、舞台の中で壮大なストーリーを繰り広げるよりも、もっと新生アルスマグナ一人一人の人間味や新しい一面がこぼれる瞬間をお届けするのがいいのではないかって。
アルスマグナって発足当時から「ダンスがすごい!」ってところを評価していただいてたんです。今も入り口としては変わらないと思うんですけど。ダンスはもちろんだけど、アルスって配信のMCだったり、“みんなが話しているところ”に奥行きがあって、魅力があったんじゃないのかなって思うんですよね。だからこそvol.6は各メンバーのキャラクターや表情を引き出すようなストーリーにしました。あとはどこかで裏切りたいんですよね。いい意味で、メイトの皆さんを。
今回ももちろんライブパートがあります。本編は僕が演技を見ていますが、実はライブのほうはノータッチで、彼らが自分たちで練習してリハーサルもしているんです。一体どんなものを用意しているのか、作り上げるのか、それを通して彼らがどんなふうにこの先を思い描いているのかを僕も感じ取りたいと思います。
そんな経緯があり、引き継ぎと再スタートを兼ねて11人で歌っていた「My Little HERO」をライブパートのセットリストに加えました。彼らにはヒーローであってほしいし、オリジナルメンバー5人も彼らにとってちっちゃなヒーローでありたいと思ってずっと歌ってきた曲でもあるので。
そしてなによりも。再スタートを切る重みはもちろん忘れないでほしいけど、それ以上にワクワクしてくれたら嬉しいなと思います。せっかく6人と一匹で始まっていくんだから、過去のことに縛られるより未来に向かってもらいたいんです。
改めましてメイトの皆さん。どんな時でも理想と現実が唯一共存できるのが『アルスマグナ』です。彼らに会いに来てくださる際はぜひ非日常的な感覚を一緒に味わいながら、彼らの輪の中に加わっている気持ちで、そして、僕と一緒に応援してくださると嬉しいです。
ぜひ本番を楽しみにお待ちください。
取材・文:ナスエリカ
広告
広告