「白雪とオオカミくんには騙されない」(AbemaTV)で注目を集め、舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち、『地縛少年花子くん-The Musical-』、ミュージカル「黒執事」〜寄宿学校の秘密〜に出演するなど、俳優として飛躍を続ける小西詠斗。
「テレビ演劇 サクセス荘2」(2020年、テレビ東京ほか)からマジシャン志望のケニー役を務め、「映画演劇 サクセス荘 〜侵略者Sと西荻窪の奇跡〜」(12月31日公開)にも出演を果たす。
2.5ジゲン!!では、小西に単独インタビューを実施。「映画演劇 サクセス荘」の見どころや共演者とのエピソードのほか、自身の夢や芝居への想いを聞いた。
「サクセス荘」で知った“広い世界”
――映画化が決まったときの心境を教えてください。
もちろん嬉しかったのですが、無理だ! って思いましたね(笑)。ドラマ版の約30分でも毎回疲れ果てていたので、その3倍くらいの時間なんて最初は考えられなかったです。(共演する)皆さんも似たような気持ちだったのかなとは思うんですけど、先輩たちが「頑張ろう!」って言っているのを見て、僕もやるしかないと。
――他の出演者の方とはどのようなお話をされたのですか。
立石俊樹くんと2人で「大丈夫かな?」ってお話したのは覚えていますね。佐藤流司くんとは別の現場で一緒だったのですが、「大変だけど頑張ろうな」と言っていただいて、一緒に台本を合わせたりもしていただきました。
――実際に映画の撮影を振り返ってみて、苦労はありましたか。
やっぱりすごく緊張感がありましたし、僕自身は反省点がたくさんあって…。「ここもっとこうしたかったな。こうすれば良かったな」と感じることはどうしてもありますね。
でも、楽しく撮影させていただきました。僕は(劇中では)サクセス荘ではなくもう一つのセットの方にいることが多かったので、サクセス荘で何が起きているのかあまり分からなかったんですけど、笑い声がすごく聞こえてきて。アクシデントも起きていたみたいで気になっていました。
――ドラマ版と映画版の一番の違いは何だと思いますか。
いつもの「サクセス荘」よりセットが大きくなって、人も多くて、カメラも多いです(笑)。あとはやっぱりS4(演:佐藤流司・北園涼・橋本祥平・北村諒)の皆さんですね。初めての「サクセス荘」のはずなのに、緊張されているような素振りもなく、すごく面白くしてくださいました。ドラマ版とは一味違う雰囲気になっています。
――実際に出来上がった映像をご覧になった感想は。
特に面白かったのは有澤樟太郎くんです。ハプニングを巻き起こしていて(笑)。それと、感動する場面や殺陣もありますし、みんなの熱量が詰まっています。
――小西さん自身の見どころも教えてください。
…あるかな?(笑) ケニーはやっぱりマジシャンなので、映画でもマジックをするところは見ていただきたいですね。
――映画に限らず「サクセス荘」という作品の中で、小西さんはどのような役割を担っていますでしょうか。
小さくてちょこちょこ動き回って、パニックになったりうるさかったりとおかしい役なんですけど…(笑)。マジックで皆さんを助けられるようにいつも頑張っている、そんな役だと思います。
――改めて「サクセス荘」の魅力はなんでしょうか。
本番一発勝負だからこそ台本通りに全然いかないこともありますし、アクシデントにもアドリブでやり取りするところは、やっぱり見どころで面白いと思います。アクシデントが起きると、見ている方にとっては「どうなるんだろう」ってワクワクするはずです。ミスしてもそのまま放送されるので、僕たちからしたら恐怖でしかないんですけど…(笑)。でも、そこがすごく魅力だと思います。
――「サクセス荘」に2期からご出演されて1年半ほど経ちますが、出演する前と現在を比較して、役者としての変化を教えてください。
初めて出たときにはお芝居のことが全く分からなくて…何がすごいのか、何が良いのかも分かっていなかったのですが、段々と「これがすごい」「あれがすごい」とお芝居について理解が深まっていきました。
先輩の皆さんは実力のある方ばかりで、視野も広くてアドリブの対応力もすごくて、とても尊敬しています。とんでもなく広い世界を知ってしまって、ちょっと怖くなったというのはありますね(笑)。大丈夫かなって。でも、どうにか自分のものにしようと勉強していますし、これからも努力していきます。
――これまでに一番驚かされたエピソードを教えてください。
和田雅成さんは誰が何をしても全部拾ってくださるので、安心感がとてもあります。僕も何回も助けていただきましたし、誰かが困ったら絶対に助けてくださるので、本当にかっこいいです。
――「サクセス荘」の住民たちはそれぞれ夢を追いかけています。小西さんご自身は、どんな夢をお持ちですか。
明確にこうなりたいっていうのはまだないのですが、僕は自分に自信がないですし、お芝居もまだまだですので…まずは今以上に楽しく自信を持ってお芝居をやれるようになりたいですね。
――小西さんがお芝居に興味を持ったきっかけは。
初めてお芝居をさせていただいたのが18歳くらいのときでした。当時は本当に役者に向いていないって思いました。絶対に自分にはできないと思って、諦めて地元の広島の大学に通ったんです。
それまで僕は、お芝居はセンスだと思っていました。でも、大学1年生が終わった頃、東京で小劇場の舞台に出させていただく機会があって、一生懸命考えて稽古していくうちに、演出家の方から褒めていただけることが少しずつ増えてきたんです。自分の努力が評価されたのが、なんだかすごく嬉しくて。これを仕事にできたら最高だろうなって思って。そこからですね。
――ありがとうございます! 最後に映画公開を楽しみにしているファンの方へメッセージをお願いします。
普段の「サクセス荘」とは違ってめちゃくちゃ感動しますし、サクセス荘の住人たちの団結力も魅力です。あとアクシデントもたくさんあって絶対に面白いので、ぜひ見てください。お楽しみに!
撮影:梁瀬玉実
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