インタビュー

山本一慶&和合真一、今が2人にとってのスタート地点 “マブ状態”で再び挑む舞台「夏の夜の夢」

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山本一慶が演出を務める舞台「夏の夜の夢」が12月18日(土)に名古屋市芸術創造センターで幕を開ける。

同舞台は、妖精と人間が織りなすドタバタの恋模様を描いた、シェイクスピアによる代表的な喜劇の一つ。今年5月に上演が予定されていたが、緊急事態宣言により延期に。今回、初主演となる関西ジャニーズJr.の澤田雅也をはじめとした新たなキャストと共にリスタートする。

2.5ジゲン!!では、山本一慶とディミートリアス役の和合真一にインタビューを実施。2017年には同作でハーミアとヘレナをそれぞれ演じた2人に、初共演から4年が経過した現在のお互いの印象、今作への意気込みなどを聞いた。

* * *

――今作への意気込みをお聞かせください。

山本:5月の公演は、コロナの影響で延期になってしまいました。今回も出演が可能だった方に加え、新しいキャストを多く迎えておりますので、5月とはまた違った新しい作品になるのではと楽しみにしています。過去にとらわれることなく、今のメンバーで素敵な作品を一から作り直そうと思っています。

和合:4年前に初めて「夏の夜の夢」に出演した当時は、全ての役者人生を賭けていたというか…全てをなげうってでもこの公演を成功させてやるぞ、という気持ちで挑んでいたのですが、心半ばでもあったんですよね。なので今作は、「和合真一作品の中で一番良かった!」と言ってもらえるくらい素晴らしいものにしたいと思っています。

山本:(笑)。

和合:なんで笑っているんでしょうね?

山本:和合くんは、真剣であれば真剣である程、面白いので…(笑)。

和合:これをどう受け取るかは、皆さまにお任せしたいところですね(笑)。本当に真面目に言っていると受け取る人もいれば、「和合ちょっと何言ってんの?」と受け取る人もいると思います。今隣にいるのは「何言ってんの?」派の人ですね(笑)。

でも本当に、そういった気概をもって今作に挑もうと思っています。シェイクスピアという作品をどうアレンジしていくかは役者次第です。魅力的な登場人物がたくさんいるからこそ、そこに埋もれないよう、広い視野で物事を見ることも必要になります。これからどうなるかがとても楽しみですし、しっかりバランスを取っていきたいと思います。

――5月の公演が延期になってしまった無念は、山本さんの中で今作にどのようにつながっていますか。

山本:作品に込める想いは変わりません。

今、「将来どうなるんだろう」「マスクはいつ取れるのかな」「子供たちは大丈夫かな」など、いろいろな不安があると思います。「夏の夜の夢」は、人々が今と同じような不安を抱えていた、災害の多かった時代に描かれた作品です。妖精たちがこれからの世代を担う子供たちに祝福を捧げて物語は終わりますが、その祈りは現代に通ずるものがあると思います。

この作品を観終わった時に、輝かしい未来への希望を感じていただきたいですね。明るいニュースも増えてきたこの時期に公演ができることをポジティブに考えたいと思います。

――今回も魅力的なキャストが揃っていますが、お二人から見た皆さんの印象を教えてください。

山本:ハーミア役の澤田雅也くんは、すごくフレッシュですね。今回は彼にとって新しい挑戦も多いと思うので、今まで僕が培ってきたものを全部教えたいです。フレッシュだからこそ、初心でかわいいハーミアになると思います。

ライサンダー役の松本幸大くんは、すごく真面目でお芝居に対しても真摯に向き合っている方です。よりのびのび演じられるようなカンパニー作りをしたいですね。

ヘレナ役の安井一真は、もう長い付き合いになります。本当にピュアでキャラクターの心情を純粋に表現しているところがお客さまにストレートに伝わって、そこが魅力だと思いますし、尊敬していますね。

和合:僕、その3人以外とはほとんど共演したことがあるんですよ。信頼していますし、良き飲み仲間というか(笑)。プライベートを含めて仲がいいので、和気あいあいと作品を作り上げていけると思います。

――初共演で、和合さんが特に注目している方は?

和合:一真くんですね。ヘレナ歴は僕の方が上なので、一真くんがヘレナをどう演じるのか楽しみですが、僕以上にはかわいくなれないだろうな(笑)。僕よりかわいくなっていたら嫉妬しますね。でも、見た目からかわいらしいヘレナに仕上がっているので、この人なら心から「かわいい」「美しい」と言えると思います。

――和合さんが2017年にヘレナを演じた際の経験は、今回ディミートリアスを演じるにあたってどのように活かされるでしょうか。役作りのポイントを教えてください。

和合:ディミートリアスの台詞によって、ヘレナがどんな気持ちになるかよく分かります。あえてトゲのある台詞で突き放すと次の台詞が言いやすいだろうなとか、このシーンでは挫折するんだろうなという想像が容易にできますね。

過去に演じた役とペアになる役に挑戦するのは初めてですし、役者としてとても面白い試みだと思います。お互いの熱量が一致した時に台詞回しなども面白くなってくるので、僕と安井一真くんのヘレナに対する解釈を芝居にどう落とし込むか、最終的にうまいこと相乗効果を狙っていきたいと思います。彼がヘレナをどう仕上げてくるか楽しみですね。

山本:一真、試されていますね(笑)。

和合:僕は前回ヒール込みで身長195センチとお笑いに寄っちゃったんですけど…一真くんのヘレナは僕より可憐に見えると思うので、楽しみですね。当時、所作を研究し尽くしたのでアドバイスできることがあればしたいですし、何も言うことがなければただ嫉妬するのみです(笑)。

――山本さんは2017年にハーミアを演じられました。澤田さんが演じるハーミアの魅力を、演出家としてどのように引き出していきたいですか。

山本:澤田くんがどういうハーミアになるか、これから一緒に作り上げていきたいと思っています。僕のイメージするハーミアは、「男から好かれて女から嫌われる、あざとい子」です。無意識なあざとさを出せるところ、若さがかわいいんです。

澤田くんは女の子を演じる心構えをこれからもっと作っていくと思うので、少しずつ女の子になっていけるように一緒に努力していきたいと思います。初めての本読みの時にはまだ役が掴めなくて悩んでいたみたいなので、悩むことなくすんなり演じられるように手助けをしたいですね。

和合:やっぱり、オールメールってなかなか経験することじゃないですもんね。

山本:そうですね。完全に女の子としてお芝居をするというのは珍しい挑戦だと思います。澤田くんは今回が初主演なんですけど、それがいきなり女の子でごめんね、とも思いますね。

和合:でも、「ここが僕のスタート地点です!」って胸を張って言ってもらえたら嬉しいですよね。

――山本さんと和合さんが同じ作品づくりに臨むのは共演されるのは4年ぶりですね。当時の思い出をお聞かせください。

和合:当時、実はあまり接点がなかったんですよ。

山本:ハーミアとヘレナは、密な関係になるシーンが意外と少ないんです。舞台冒頭で少し話すくらいで。けんかをするシーンもあったので、ある意味いい距離感を保っていましたね。

和合:地方公演の際、ハーミアはダブルキャストでしたし、あまり一緒にいる時間がなかったんですよね。だから当時は山本一慶がどんな人間なのか理解できていませんでした。一慶くんも、僕のことを理解できてなかったと思います。お互い理解するには時間がかかる人間なので、

今作ではようやく分かり合った2人をフルスロットルでお届けできると思います。離れた時に恋焦がれるのと一緒ですね。舞台の期間中は隣にいるのが当たり前だったのに、離れた後から仲良くなりました。

山本:今作が、我々のスタート地点かもしれないですね。

和合:スタート地点の状態でマブですよ。なかなかないです。

――では、4年の時を経た、現在のお互いの印象はいかがでしょうか。

和合・山本:(声を揃えて)ヤバい奴ですよ。

山本:和合くんは、見ての通りのヤバい人ですね(笑)。

和合:いやいや、そう思っていない人もいると思いますよ!

山本:思っていない人はいないですし、思っていなかったらその人もヤバいですよ(笑)。でも、そのヤバさがお芝居の良さにもつながっていると思います。

“THE 和合”というブランドを役に投影して、演じている役から和合真一らしさを感じられるのは素敵なことだと思います。役者として難しいことでもあると思うので、それを自然とやってのける和合くんはすごいですよね。

和合:ありがとう。あとで口座番号教えて、振り込んでおく(笑)。

一慶くんは、初めて会った当初からすごく視野が広い人だと思っていました。役者としてだけでなく、演出家やお客さんという第三者の目線で気が配れる人です。だから今回、演出をすると聞いた時は不思議と驚かなかった。いつかこういう時が来ると思っていたので。

役者としての経験が演出にどう活かされるか、とても楽しみです。演出家は俯瞰して物を言わなければいけないところもあると思うので、和合真一をどう料理してくれるかが楽しみですね。僕は素晴らしい素材でしかないので(笑)。どう料理するかは山本一慶次第です。

――今回は演出家と役者という関係で作品づくりに臨まれます。お互いに期待することや楽しみなことをお聞かせください。

山本:和合くんが、いい化学反応を起こしてくれると思っています。人間チームの3人(澤田雅也・松本幸大・安井一真)を引っ張ったり、いい意味でかき回したりしてくれることを期待しています。化学反応が爆発してしまうところもあるかと思いますが、そこは僕が抑えつつ、いい表現に変えていきたいです。和合くんの存在は、みんなにとっても心強いものだと思います。

僕は役者に近い演出家でいたいとは思いますが、どうしても演出家として見られてしまうところがあると思うので…その分、役者側の和合くんが3人を支えてくれると思いますし、僕自身も頼りにして甘えたいと思っています。

和合:僕は基本的に引っ張ったりかき回したりしたくはないのですが…。

山本:(笑)。

和合:いたって真面目に、自分のことだけを考えていきたいと思っています(笑)。そこのバランスを取ってくれるのが演出家だと思いますので、フラットな状態の和合をどう使うか、一回試練を与えたいですね。

山本:頼りにしようと決めるのは早すぎるかもしれないですね(笑)。

和合:今回は頼りにならないように逆に頑張っていこうと思います(笑)。でも、全体的なバランスを見て振る舞いを決めていくって、普通の演出家の下ではなかなかできないことなんですよね。自分の立ち位置をフラットな状態にすることで何が生まれるかという遊び方も一慶くんとならできので、見応えのある作品になると思っています。

――演出家として、山本さんが今後挑戦したいことを教えてください。

山本:お芝居は素敵なものだってお客さんに思ってほしいですし、僕自身もそう思いたいです。

例えば、今回のようなシェイクスピア作品は演出家の解釈でテイストをいろいろ変えられます。自由に演出できるお芝居をお客さんにも楽しんでほしいですね。役者にも「シェイクスピアのストレートに心を通わせられるお芝居いいよね!」と思ってもらえたら嬉しいです。

今後はアクションをメインにしたり、照明の派手な演出を取り入れたりといろんなことに挑戦したいです。将来的には2.5次元やストレート舞台など、さまざまな界隈のお芝居をつなげられるような存在になりたいと思っています。

――改めて、今作の見どころとファンへのメッセージをお願いします。

和合:「夏の夜の夢」はシェイクスピアを知っている方からすれば当たり前の作品かもしれません。見慣れている方にとって面白いものにしたいですし、演劇をあまり見たことがない方にとっては、お芝居の面白さを知るきっかけになれたらと思います。

いろんな人に届けられる作品にするために、これから切磋琢磨していきます。役者としてどうチャレンジしていくか、新しい一面もお見せできるかもしれません。一慶くんの演出で和合真一がどうなるか、ぜひお楽しみに。

山本:いろいろなジャンルのキャストが集まったからこそ、今作は改めてお芝居の魅力を伝えられる作品になると思います。そんな作品の演出ができることがとても光栄です。

「夏の夜の夢」は希望や笑顔を届けることのできる作品だと思っています。皆さまにお芝居を好きになってほしいですし、少しでも笑顔をお届けできたらと思っています。

取材・文:水川ひかる/撮影:鎌田瞳

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公演情報

タイトル

舞台『夏の夜の夢』

日程・会場

名古屋公演
2021年12月18日(土)、19日(日)
名古屋市芸術創造センター

東京公演
2021年12月22日(水)~26日(日)
東京芸術劇場シアターイースト

原作

ウイリアム・シェイクスピア

演出

山本一慶

キャスト

澤田雅也(関西ジャニーズJr.) 、松本幸大(ジャニーズJr.)、和合真一、安井一真、谷水力、深澤大河、大崎捺希、八神蓮、KIMERU ほか

企画・製作

アーティストジャパン 

公式HP

https://artistjapan.co.jp/a_midsummer_nights_dream_2021/

公式Twitter

@aj_amnd2021

WRITER

水川ひかる
							水川ひかる
						

2.5次元舞台の魅力を全力でお伝えしていきたいと思います。まだまだ駆け出しライター。推しが元気で今日もごはんが美味い!

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