インタビュー

丘山晴己「演劇界は今が一番熱い」 コロナ時代の新たな覚悟、交わる演者とファンのエネルギー

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8月20日(木)〜24日(月)に東京・日本青年館ホールで開催される、「真・三國無双」20周年を記念した「舞台 真・三國無双 〜赤壁の戦い IF〜」。

歴史的には曹操軍が孫権・劉備連合軍に大敗を喫した「赤壁の戦い」だが、同舞台では、戦いを前にこの世を去った曹操軍の軍師・郭嘉(かくか)がもし生きていたら……という“IF”のストーリーが描かれる。

2.5ジゲン!!では、郭嘉を演じる丘山晴己にインタビューを実施。先日、日本での出演舞台500ステージを迎えて注目を集めた彼に、本作への意気込みやコロナ時代における舞台業界や観劇ファンへの思い、自身の“IFの人生”について聞いた。

歴史が変わっちゃう系って、ザワっときませんか?

――まずは出演が決まった際のご心境を教えてください。

めちゃめちゃ嬉しかったですね。速攻でゲームをダウンロードしたら、僕の好きな感じのゲーム。ずっと戦っているので、「めっちゃ面白い」って。でも、郭嘉はいつ出てくる? みたいな(笑)。

歴史好きの方にとって、歴史が変わっちゃう系って、ザワっときませんか? その意味で、“IF”というストーリーで、今回、郭嘉という役で関わることができたのはすごく嬉しいですし、「赤壁の戦い」は、その後の話にもつながる面白い場面なので、三国志の中でもハイライトの一つだと思っています。

――今回演じる郭嘉というキャラクターには、どのような魅力を感じていますか。

天才だと思うんですよね。必ず一手先を考えていて、私生活でもそうなんじゃないかなという感じ。資料にもあったんですけど、今を楽しもうとする刹那的な生き方をしていると(笑)。だから、頭がいいだけじゃなくて、余裕がありそうなのにどこかはかなげな色気があるのかなと思いましたね。そこが魅力的かな。

今回は冒頭で郭嘉が仙人からもらった薬を飲んで延命して、“IF”のストーリーが始まるんですが、つまり郭嘉は一度、自分の死に直面している人なんですよね。だから半分、悟り開いているような感じを郭嘉は持っているんです。

――郭嘉を演じる上で気を付けていることを教えてください。

自分の残りの寿命が長くはないと知っている状態で生きていくのは、すごく大変なことだと思うんですよ。郭嘉の延命は一時的なもの…。自分の寿命を察しつつ、でも曹操に仕えて全面的にバックアップして、軍を勝ちに導いていかなければいけない任務を背負っている。その感覚はずっと持ち続けていますね。

見どころは殺陣の躍動感と繊細な掛け合い

――稽古をされていて楽しいことは何でしょうか。

殺陣ですね。(構成・演出・振付・殺陣振付の)西田大輔さんがすごく魅力的で、演出の付け方、稽古の進め方、アドバイスの伝え方など本当に長けている方でなんです。ただただ感心させられますし、稽古がめちゃめちゃ楽しいなって。

とにかく、すごく気持ち良くお稽古が進んでいくんですけど、締めるときは締める。それは怒っているのではなく、西田さん流の導線で導いてくださっているところがすごい。怒ることは簡単ですけど、そうせずに楽しく、テンポよく、気前よく進められているのは、西田さんの魅力であり、カラーだと思っています。緊張感もありながらしっかり目的に向かっています。

――改めて、本作の見どころを教えてください。

ストーリー展開が早くてテンポがいい。あと、3分の2は殺陣があるんですよね。勢いやそれぞれのキャラクターにあった殺陣の躍動感、迫力がとてもあります。

このコロナの状況下には、とてもいい作品なんじゃないかな。実際、お客様も緊張していらっしゃると思うんです。でも、舞台が始まって5秒でコロナを忘れます、っていうくらい、とにかく作品のパワーが違う。まず、そこに圧倒されるはずです。

それもありつつ、それぞれのキャラクター、照明、音楽もあり、一気にストーリーが進んでいく。一度席に座ったらブワーって終わると思いますよ。

――楽しみにしています! ストーリーについてはいかがでしょうか。

各軍の軍師・周瑜と諸葛亮と郭嘉の立場、抱えているもの、ウィークポイントがそれぞれあるんです。だからブレイン同士の戦いでもあるんですよね。それをまとめているのが孫権、劉備、曹操という軍のトップなんですけど、軍師がお互いに探り合ったり、バチバチになったり、あるいは気持ちが一つになったり、そういった繊細な掛け合いにも注目していただきたいですね。

「また一つになれた」演者とファンのエネルギー

――丘山さんは、作品ごとに目標を決められているそうですが、今回設定された目標は何でしょうか。

この時代なので、カンパニーとしてこの作品を皆さまにお届けして、最後まで怪我なく無事に終わること。お客様も一人一人が責任を持って来ていていただいています。その意味でも、今回の目標は、みんな一つになってこの時代を最後まで戦い抜きましょうという気持ちです。シンプルなんですけど、みんなでその意識を持つことはとても大事だと思うんです。

今までは自分一人の目標ばっかりでしたけど、今回はそうとはいかない。でも、ピンチはチャンスでもあるので、今まで生まれなかったものだったり、ポジティブなものもいっぱい生まれてくると思っています。

――実際に現場に行きたくても行けない方もいるかと思います。観劇ファンへ向けて、丘山さんから送りたいメッセージはありますか。

ついこの間まで別の舞台もやらせていただいて思ったんですけど、ライブ配信に対してお客様が見方を変えてくれていて、これはすごく大きなことなんです。ポジティブに見方を転換していただいたおかげで、僕らもライブ配信ということを胸を張って言えるようになりました。

これが舞台の面白さなんです。生で演じている役者がいて、生で観劇してくださっているお客様がいる。この二つのエネルギーが一つになることで成立しているショービジネスだと思うんですよ。これまでは生配信だけになると、お客様がついてこられずに片方が欠けてしまっていたんですが、お客様が配信も楽しみにしていただけるようになって、その感覚が成立してきた。また一つになれたんですよ。

――「戦い抜く」という先程のお話にも通じますね。

もちろん生で見ていただくことが一番ですけど、この状況なので無理する必要はない。気持ちいい状態で見ていただきたいので、その中で生配信という選択も全然悪いものではない。同じ空間ではないだけで新鮮さはしっかりとある。そこを見逃さずに楽しみに待ってくれているお客様がいることを知って、すごく感動しました。

あとはこっち側の技量ですよね。役者がデジタルに負けないエネルギーを作る必要があります。見たい部分、見せたい部分を把握されているカメラマンさんも増えてきていて、生配信でも楽しめるエンターテインメントになりつつあるんじゃないかな。新しい時代の新しいエンターテインメントにしていただいた。それはお客様のおかげです。

コロナ時代の覚悟 「演劇界は逆に今が一番熱い」

――今のお話もそうですが、自粛期間前と現在で心境の変化はありましたか。

舞台に出られる喜びを改めて感じています。感謝がもっと生まれましたね。お客様がいるから僕たちは舞台ができる。ありがたいよね。制作の方たちも一生懸命対策したり、思いっきり知恵を絞って、考えて、舞台をやるという覚悟を決めてくださっているので、それに対して演者も覚悟を持ってやっています。言葉は違うかもしれないけど、素晴らしい状態なのかな。演劇界は逆に今が一番熱いよって思っちゃう。

――丘山さんはとてもポジティブな考え方をされていて、見習いたいです!

全て視点の置き方だと思うんです。ネガティブに視点をおいて悩んでしまうのはエンターテインメントではないんですね。エンターテインメントは必ずエンターテインメントにならないといけない。作る側、演じる側は、常にエンターテインメント性に長けていないと仕事はできませんから、それは僕の信念なのかなと思っていて。

でも思い返すと、ネガティブなことがあるからポジティブが生まれるのかなって思うし、コロナというネガティブによってこれまでの生活を再認識して、みんなが感謝できる機会になった。それに、今だからできることに向かっていくことも大事なのかと思います。

負けている時間が嫌なんです。人間みんなそうだと思うんですけど、気持ちよくいたい、笑っていたい、楽しくいたいっていう感情が一番最初のはず。マイナスの方に寄るのは僕は理解できないんだけど、それは浸りたいだけ。とにかく僕は負けたくないんですよね。

“もし”役者になっていなかったら…

――“IF”ということで、変えたい過去について質問しようと思っていましたが、これまでのお話を伺っていると、なさそうですね(笑)。

そうですね(笑)。過去は全て感謝しかないので。悪いこともいいこと全部、今の自分に必要な素材だったと思うので、悪いことに対してもやっぱり感謝しないといけないかな。ムカつくこともありますけど、一生懸命受け入れて、「ありがとう」と言えるくらいになって自分をどんどん上に上げていく。無理やりにでもポジティブなサイトを見つけられるように頑張ろうって思います。

でも、過去を変えて楽しみたいことはいっぱいありますよ。僕はアメリカの大学に、最初はグラフィックデザイン、つまりアートの方で大学に入ったんですね。でもメジャー(専攻)をパフォーミングアーツに変えて、それでバコン! ってシフトチェンジしたんですけど、もしそのままグラフィックデザインを突き詰めていったらどうなってたのかなって気になりますね。

――どんな自分になっていると思いますか。

多分、おもちゃのデザイナーになっていると思います。喜んでもらえそうなものを考えて、作って、デザインすることもやりたかったんですよ。どっちにしろエンターテインメントに関わっていくんだけど(笑)。MoMAミュージアムにあるような、アーティスティックなデザインだけどハイテクで遊びがある。そういうのは憧れるし、自分もデザインをしているんだろうなって思います。

――色々なお話、どうもありがとうございました。最後にファンに向けて一言、お願いします。

必ず皆さまの心の中に舞台上の風を届けますので、ぜひ劇場に遊びに来てもらいたいです。僕たちと一緒に「真・三國無双」の旅をしてもらいたいな。配信の方たちには、舞台上の風をデジタルに変えて伝えて、躍動感もあり、エキサイトメントなストーリーで、あっという間の2時間にさせます。

皆さんの悩みだったり、この時代だったりを必ず忘れさせる活力になりますので、ぜひぜひ、この世界に遊びに来てください。

* * *

「舞台 真・三國無双 〜赤壁の戦い IF〜」は配信プラットフォーム「uP!!!」でライブ配信が決定。8月23日(日)12:00公演、同日18:00公演、8月24日(月)13:00公演で実施される。見逃し期間は開演後48時間。

抽選で3名様にサイン入りチェキをプレゼント

【応募期間】
2020年8月20日〜2020年8月27日正午
※必ずTwitterキャンペーン応募規約をよくお読みいただき、同意のうえご応募ください。

【応募方法】
STEP 1. 2.5ジゲン!!のTwitterアカウント(@25jigen_news)をフォロー
STEP 2. 以下のツイートをリツイート

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公演情報

タイトル

「真・三國無双」20周年記念公演 「舞台 真・三國無双 ~赤壁の戦い IF~」

原作・監修

コーエーテクモゲームス

構成・演出・振付

西田大輔

殺陣振付

西田大輔、六本木康弘

出演

■曹操軍
曹操:波岡一喜
郭嘉:丘山晴己
蔡文姫:宮崎理奈
夏侯惇:伊阪達也
張遼:山本匠馬
楽進:反橋宗一郎
満寵:大海将一郎
荀攸:松原凛
■孫権軍
孫権:稲葉光(ジャニーズJr.)
周瑜:健人
小喬:太田奈緒
陸遜:輝山立
甘寧:釣本南
呂蒙:内堀克利
黄蓋:鵜飼主水
孫尚香:搗宮姫奈
■劉備軍
劉備:中村誠治郎
諸葛亮:室龍太(関西ジャニーズJr.)
月英:上西恵
関羽:松川大祐
張飛:林明寛
趙雲:大隅勇太

公演日程

2020年8月20日(木)〜24日(月)

会場

東京・日本青年館ホール

企画・制作

「舞台 真・三國無双」製作委員会

公式サイト

https://sangokumusou-stage.com/

公式Twitter

@sinsangokumuso

(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.

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