おうち時間を活用して「そうだ、舞台を観よう」と、現場に行けず持て余したパワーを円盤や配信での舞台観劇の時間に充てる人も多いだろう。そんなとき、次に観る作品を選ぶヒントになれば……と、おすすめの2.5次元作品を読者にプレゼンしてもらうアンケートを実施した。
3つのテーマに沿ってアンケートを募集したが、第2回となる今回は「スカッとしたいとき」のおすすめ作品を紹介していきたい。
笑いたいときや泣きたいときよりも、広義の表現となる「スカッとしたいとき」。寄せられた回答も、様々な角度からの「スカッとする」作品が集まった。そのときどきのメンタルコンディションに合わせて、自分にぴったりの作品を探すヒントにしてもらえたらうれしい。
青春のきらめきに湧き上がる爽快感
2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージ
■おすすめシーン:睦月始役の校條拳太朗さんのダンスシーン
ツキステ。は愛と勇気と感動をもらえる素晴らしい作品です。
☆新衣装ビジュアル解禁①☆
「TSUKISTA. Memorial Tour 2018」日本公演にて着用いたします2017年衣装のビジュアル解禁です!
睦月始役:校條拳太朗/弥生春役:仲田博喜/霜月隼役:友常勇気/文月海役:土井一海(敬称略)#ツキステ#MT2018 pic.twitter.com/ZE1ZxKRVjL— ツキステ。公式 (@tsukista) January 19, 2018
原作プロジェクトのキャラクターたちのパフォーマンスをとことん突き詰めて忠実に表現する「ツキステ。」。ダンスシーンは同シリーズの見どころのひとつだ。毎公演、たっぷりとライブパートが用意されているが、それでも体感では数秒で終わってしまうほど、彼らのパフォーマンスには観客を圧倒する力が秘められている。
お気に入りのキャストが見つかったら、その人が出演した最初のタイトルから順に追っていくのもおすすめだ。回を重ねる毎に、キャラクターとシンクロ率を上げていく様子や、仲間との関係が築かれていく様子は、「青春」や「キラキラ」といったワードに胸躍る人にきっと刺さるだろう。
ミュージカル『テニスの王子様』
■おすすめシーン:アンコール
「頭を空っぽにして笑いたいときに観てほしい作品」でもありますし「思いっきり泣きたいときに見てほしい作品」でもありますが、私的には総じてスカッと爽やかな気持ちになれる作品なので、こちらのアンケートに寄せました。テニミュには日替わりという笑える要素があり、ゲスト校と呼ばれる学校が真剣な試合の合間にホッと一息、笑いをくれます。テニミュに出演しているキャラクターがそれぞれテニスに全てを注ぎ、試合中に進化していく姿や厳然たる勝敗に向き合う姿には、どのキャラクター、学校を好きでも涙腺を刺激されるかと思います。
そうして笑って泣いた後、テニミュではアンコール曲を歌います。バチバチに戦ってきた彼らが最後、全員で歌う曲です(現在のアンコール曲通称フワフワはYouTubeで限定公開されてるので見てほしい…)。
キャラクターを崩さず、敵味方の隔たりやゲスト校だとかも一切関係なくアンコール曲を歌うその姿を観ていると「物語ではあんなに緊迫して真剣に試合してがむしゃらに勝利を求めて、悔しい思いも苦しい思いもいっぱいしていたけど、でも最後は笑顔なんだ」と感じてこちらも笑顔になってしまいます。
「なんで負けたんだろう」「なんで不完全燃焼になっちゃったんだろう」。観ているとそんな気持ちになってしまうような試合があっても、1番最後にアンコール曲を楽しそうに歌うキャラクターを観れば、その苦しみもまるっと全部含めて「青春」なんだなと、とても爽やかな気持ちになれるんです。
自分が中学生の時でも味わえなかったような、笑って泣いて苦しんで、それでも楽しい、中学生だからこそ感じられる「青春」を感じられる作品です。今は離れてる方も観たことない方も今も観てるよって方も、ぜひ、自分の好きな学校の試合を観てほしいと思います。
テニミュニュースを更新しました!
【#おうちでテニミュ】ミュージカル『テニスの王子様』無料LIVE配信の際に公開された、リモート歌唱映像&OBキャストコメント映像が1ヶ月限定でYouTubeで公開が決定しました!https://t.co/v2WDydcNyM #テニミュ #テニミュニュース pic.twitter.com/PtcQkMfecP— ミュージカル『テニスの王子様』公式 (@TennimuNews) May 31, 2020
「テニミュ」のアンコールは、1stシーズンから続く伝統だ。回答で熱く語っていただいたように、試合になれば敵と味方であり、ライバルとなる。しかし、「ゲームセット」の声とともに、さっきまでの敵は、テニスに青春を懸ける同志へと変わる。
それを体現するようなアンコール曲は、どの曲も歌詞がレモンサイダーのように爽やかで弾けるみずみずしさにあふれている。聴く機会があれば、キャストの笑顔とともに、その歌詞にも注目して堪能してもらいたい。
ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』コンサート Rails Live 2019
■おすすめシーン:私の推しの!!!! 高崎線(演:郷本直也)と!!!! 彼の相棒宇都宮線(演:稲垣成弥)が!!!! 2人で歌う『愛の平行線』の時の高崎線のやたらかわいらしい仕草を見てください!!!! あと東海道兄弟showを初めとした何曲かで、ほかの路線に比べて足が上がってない高崎線が本当にかわいいんで見てください!!!!(クソデカボイス) ※『愛の平行線』は元々東武東上線(演:高崎翔太)と秩父鉄道(演:森山栄治)の曲ですが、鉄ライ限定で上記の2人が歌いました。
高崎線が本当にかわいいんです。すき……。高崎線以外のキャラも個性的で本当に最高ですし、まず作品自体がいい意味でぶっ飛んでて面白いです。あと、スピンオフの西武鉄道は真面目な話宗教です(真顔)。けど宗教って言えてしまうぐらい吹っ切れたあの感じが本当に最高です。KIMERUさんが3役やったり渡辺コウジさんが4役やったり、兼役の数やたらおかしい人がいるのもまた面白さのひとつかと。なにより初代を始めとしたテニミュ出身キャストも多いので、役者同士の関係性もいいのかなぁなんて思います。仕事で悲しいことあった時とか本当に吹っ切れたんで、みんなで青春鉄道見よう!! そして繋がる青春しようぜ!!
※ちなみに青春鉄道4は現在コロナの影響で遅延(延期)しております。が!! 遅延ということは必ず動くってことですし、東海道本線役の鯨井くんも「フェニックス兄さんです」と言ってたので、青春鉄道4が始動した際にはぜひみなさん一度お越しください。(書きすぎて鉄ミュの回し者みたいになってますが、私はただの高崎線の事がすきすぎるトンチキなファンです)
ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』コンサート Rails Live 2019 BD&DVD本日発売です。
本編映像、バックステージ映像、さらに「例のあの人」のシーンも…?
ぜひお楽しみください。https://t.co/Jods3snXIl#鉄ミュ #青春鉄道 pic.twitter.com/bFORoyeLBv— ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』 (@aoharu_musical) March 4, 2020
この回答では、同シリーズの他の作品もおすすめだが、とくにこのライブ公演をおすすめしていただいた。パッションあふれるプレゼンに心動かされた読者は、これを機にぜひ「鉄ミュ」に乗車してみよう。
王道ストーリーと演技力が気持ちいい「劇団シャイニング」
舞台「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『エヴリィBuddy!』」
■おすすめシーン:なんといってもメインのレイジとショウのバディの絆!
現代劇で刑事もの。分かりやすい脚本と演出により見やすさ100点。最初はすれ違うふたりの息が徐々に合わさり、最後には「最高のバディ」になるところがスカッとします!日替わりもボリューム満点、笑いも大いにあり、涙もあり、本編の後にはキラキラのライブパートもありで、とにかく楽しみたい方におすすめです。どの役も好きになってしまうこと間違いなしの素敵な役たちにも是非ご注目ください。もちろん、ハンカチもお忘れなく……。
舞台「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『Pirates of the Frontier』」
■おすすめシーン:最後に父親の正体がわかるシーン
見るたびに感動します。ストーリーがシンプルで分かりやすいのがいいです。小澤廉さん主演の最高傑作だと思います。
【SHINING REVUE・TV放送】CS日テレプラスにて「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズ4か月連続放送中!
本日11月25日(月)20時~は、レビューショー公演『SHINING REVUE』をTV初放送!
この機会にぜひご覧ください。https://t.co/LLAGRB59jb pic.twitter.com/YJLgEOPidH— 舞台 劇団シャイニング公式 (@gekidan_shining) November 25, 2019
舞台「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの2作品に回答が寄せられた。
いずれも原作プロジェクトでは、映画『シアターシャイニング』シリーズとして展開された作品。それだけに、起承転結がハッキリとしていて、きれいな終わり方となっているのが特徴といえるだろう。王道の面白さが詰め込まれているのだ。
また、同シリーズは衣装やセットへの並々ならぬこだわりが感じられる作品でもある。映像で観る際は、劇場で観るような“生感”はどうしても弱まってしまうが、それでも映画作品のような完成度の高さを画面を通して感じることができるだろう。
伏線回収&アクションが痛快な3作品
舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り
■おすすめシーン:見事な伏線回収
4月4日発売!舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語りBD&DVDの本編/特典映像CMを公開!
特典映像には、もうひとつのジョ伝――短編作品『恕伝 呑み取りの槍』を収録!
本編: https://t.co/H8c5jw9KaB
特典: https://t.co/jqhgmtoVcs pic.twitter.com/wsV54Hddpr— 舞台『刀剣乱舞』公式 (@stage_touken) March 16, 2018
シリーズ全体を通して伏線が綿密に張り巡らされている「刀ステ」。初演のささやかに思えるセリフが、その数作品あとで大きな意味を持つことになる……なんていうパターンが続々と登場する、2.5次元作品でも珍しいシリーズだ。
今回の回答では「ジョ伝 三つら星刀語り」が挙げられているが、各作品の伏線を回収していくには、シリーズ1作目から記憶が残っているうちに2作目、3作目……と観ていくのが一番効率的だろう。
伏線や考察しがいのある作品でありつつ、殺陣の激しさも天下一品。頭の中は考察と感情が渦巻いて、さらに怒涛の殺陣に目が回ってしまいそうになるかもしれないが、観終わったあとにはきっと心地よい疲労感に包まれるはずだ。
舞台「博多豚骨ラーメンズ」
■おすすめシーン:原作を知っていても知らなくても、待ってました!! と手を叩きたくなるような、クライマックスでの日本刀のあのキャラの登場シーン、そして狭い舞台で驚くほど映えるそのキャラの異次元なスタイルの良さによる殺陣、あと相棒の美脚
悪役がほんとに振り切ったクズで逆に魅力的ですらあり、それを懲らしめる主人公たちのテンポ良い掛け合いと、裏の裏の裏をかく展開が自然にギラギラしたニヤニヤ顔になってしまいます。原作小説のハラハラ感やアニメの小洒落た感じに対して、舞台版は特にギャグセンスとハードボイルドの融合が心地良いです。主人公から敵キャラまで全員ハマり役という感じで俳優さん及びキャラの誰を目当てに観ても大満足だと思います。
【メインビジュアル解禁!】
ついにメインビジュアルが解禁!
こちらのビジュアルは、舞台化決定の際に一色箱先生に描き下ろして頂いたイラストが元になっております✨
ただいまチケットの各プレイガイド先行受付中です⚾️
いよいよ来月から稽古も始まります。公演をお楽しみに!#博多豚骨ラーメンズ pic.twitter.com/9DhTAfVIUm— 舞台「博多豚骨ラーメンズ」公式 (@tonkotsu_stage) May 30, 2019
裏稼業の激戦区・博多を舞台に描かれる、多様な裏の世界の人々。彼らをときにコミカルに、ときに熱く描くのが舞台「博多豚骨ラーメンズ」だ。
人情味あふれる作品に定評のある劇団ホチキスの米山和仁が脚本・演出を担当したことで、原作の持つ雰囲気が見事にステージ上に表現された作品。
アクションシーンでは、腕利きの殺し屋たちが「さすがプロ」という納得感のあるアクションを繰り広げる。また、女性や女装姿のキャラクターたちのアクションシーンも楽しめるのも本作ならではの見どころだ。
舞台『ジョーカー・ゲーム』
■おすすめシーン:OPと点と点がつながって線になっていく様子
スパイものなので、敵を欺くために味方(観客)すら騙しにかかってくるストーリーが展開され、油断している暇がありません。個を消すためにあえて誰が誰だか分からなくしているような演出も、スパイものならではだと思います!各所に散りばめられた伏線が回収されて、最後にひとつの答えが浮かび上がってくるクライマックスは絶対スカッとします。気持ちいい。演出の西田さんのドラマ性のあるOPがまたぴったりで、原作アニメのファンの方もそのスタイリッシュさに高揚すること間違いなしです!
そして大戦の火種くすぶる時代に生きた男たちのモダンでレトロなスーツ姿やら軍服姿やらがあまりに美しく……!!! 原作の小説もアニメも面白いのであわせて一気に観てもらいたい作品です。
10月4日発売予定の舞台『ジョーカー・ゲーム』Blu-ray&DVDの発売記念イベントが11月18日(土)に決定! 登壇キャストなど、詳細は公式サイト「BD/DVD」ページをチェック!https://t.co/WRVob1nyga#ジョーカー・ゲーム#舞台ジョーカー・ゲーム pic.twitter.com/Gm4IQSIU2u
— 舞台『ジョーカー・ゲーム』 (@jg_stage) September 7, 2017
スパイミステリー小説を原作に、アニメ、舞台と展開した『ジョーカー・ゲーム』。D機関と呼ばれるスパイ養成学校を経て、世界各国に散っていったスパイたちの暗躍が描かれる作品だ。
原作はオムニバス形式で展開されたが、舞台版ではオリジナル要素も入れつつスパイたちの生き様が描かれていった。本名も経歴も謎に包まれ、あえて存在感を消して街に溶け込んでいくスパイたちに、観客すらも騙されてしまう。
そんなスパイと対峙したような緊張感と、散らばったヒントがつながっていく気持ち良さを感じられるだろう。
スカッとする作品で心を浄化しよう
日頃、何かとストレスが溜まることもあるだろう。そんなときも、舞台観劇という趣味はきっとあなたを助けてくれるはずだ。
お気に入りの作品を観るのもいいし、新しい作品に出会ってみるのもいいだろう。今回の「スカッとしたいときにおすすめの作品」が、少しでも心の曇りを晴らす手助けになればうれしく思う。
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