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椎名鯛造が演じたベストキャラは? 元気印の笑顔と縦横無尽の殺陣が魅力の“無重力系俳優”

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縦横無尽にステージ上を動き回り、無重力なアクションと変幻自在な表情で、観るものの心を掻き立てる役者・椎名鯛造。

アクションを得意とする俳優は少なくないが、その中でも、椎名は初舞台から10年以上、第一線で活躍し続けている稀有な存在だ。

その動きはもちろんだが、特筆すべきは、その瞳に込められた感情だ。ときに静かに、ときに爆発的に。彼の瞳と身体から発せられる想いが、ステージ上を埋め尽くしていく。

そんな椎名は、6月17日に34歳の誕生日を迎える。

この記事では、お祝いの気持ちとして事前に実施したファンアンケートの結果を発表する。ファンが選んだ「ベストキャラ」はいったいどの役なのか。ぜひ想像しながら楽しんでもらいたい。

※いただいたコメントについては文意を損なわない範囲で一部省略、誤字等の編集をしております。

孫悟空 役/『最遊記歌劇伝』


今回のアンケートで特にコメントが多く寄せられた役が2つあった。そのうちの一つが椎名が2008年から孫悟空役で出演を続けている「最遊記歌劇伝」シリーズだ。

このシリーズはほとんどキャスト変更なく、定期的に新作が上演されている息の長い作品。時代の流れとともにシリーズが終わってしまったり、キャスト変更の必要に迫られる2.5次元作品が多い中、異例ともいえるシリーズである。

それだけに、ファンそしてキャスト自身も、この作品に並々ならぬ愛情を注いでいるようだ。まずは、その愛が込められたコメントを見てみよう。

最初に鯛造くんを知ったきっかけの作品だから。

無邪気でかわいい、でもキレたらスゴい!鯛造さんまんまなのかなって勝手に思っています。

三蔵とは別の道を進んでいく中で、自分は妖怪か人間どちらの味方なのかと葛藤し自分なりにいろんなことを考えた結果、自分がなぜ西へ行くかの明確な意思が最後には表れていてとてもかっこいい。今までは、強くて食いしん坊ですごくかわいいイメージだったけど、Oasis編を経て大人になってカッコよくなった。

年月がかかってもシリーズを続けていこうとするキャスト、スタッフ、ファンの作品愛が素敵な作品です。どの出演作も好きだけど1つ選ぶならやっぱりこれかな。まさにキャラそのもの!キラキラの明るい笑顔で悟空の笑顔は特に大好きです。

鯛造くんを初めて観た作品が最遊記歌劇伝で原作を知らず舞台を観て原作を見ると鯛造くんは悟空にぴったりだなあと感じたから。

元気な悟空を初演から完璧に演じられていて、激しいアクションシーンでも悟空の戦い方で普段三蔵達といるときも、悲しいシーンでも悟空は悟空でいてくれていた。そんな鯛造さんの演技がとても素晴らしかったからです。

最遊記歌劇伝-oasis-を実際観劇し、目の前にいたのは孫悟空にただただ感動しました。続編を待っています(希望)。

理解不能なレベルで身体能力が高い。無限の体力で舞台上を飛んだり跳ねたり、悟空の無邪気さが完全再現されていて、感動した。ただでさえ身体能力高い演技で観客を魅了してくるのに、抑制装置が外れたシーンで、もっと速くなるとかすごすぎる。そして、明るいキャラクターが多い椎名さんが妖怪らしさ全開で戦う貴重なシーンも魅力的だった。そして、笑顔がかわいい。アドリブのシーンも毎回かわいい。笑顔にニコッと効果音が付きそう。

全てがハマり役 カッコ良くてかわいくて元気でクールで太陽みたいだけど辛い過去もある悟空を演じられるのは鯛造君しか居ないと思う。斉天大聖の色気や狂気やアクションまで全てが本物。

「悟空が生きている!!!」この役者さんから目が離せなくなりました。

気の遠くなるほどの時間を孤独に過ごしてきた過去を持つ悟空だが、一行の中で誰よりも真っ直ぐで純粋だ。

新作が上演される度、彼が演じる悟空の屈託のない笑顔と、「お腹が減った」というセリフを聞くだけで、「ああ、またこの作品が帰ってきてくれた」と懐かしい気持ちにさせてくれる。

ストーリーが進むにつれて、悟空は大きく成長していく。2020年に上演された最新作「Oasis」では、その姿が顕著に描かれていた。

だが、悟空たち玄奘三蔵一行の西への旅はまだ終着点を迎えていない。この先もきっと、彼が演じる悟空に会える日がくるだろう。その日を心待ちにしている。

不動行光 役/舞台『刀剣乱舞』


もう一つ、コメントが殺到した役が、舞台「刀剣乱舞」の不動行光役だ。椎名は初演の「虚伝 燃ゆる本能寺」と、その再演、「悲伝 結いの目の不如帰」、「慈伝 日日の葉よ散るらむ」に出演している。

不動の熱いお芝居に心を動かされました。刀剣乱舞の舞台すべて拝見させて頂きましたが、一番心に残っています。

虚伝から悲伝にかけて、キャラクターの成長が一目でわかるような演じ方、また、虚伝の最後、光秀と対峙するシーンがとても印象深いです。

鯛ちゃんを知ったきっかけだし、鯛ちゃんのおかげで不動くんのこと大好きになった!! 悲伝で成長した不動くんを見て泣きそうになった!

鯛ちゃんの存在を初めて知って、鯛ちゃんのファンになるキッカケとなった作品(役)だから。

身体能力が高いので戦いの時の短刀ならではの俊敏な動きがあって凄いと思った。

不動くんの葛藤に苦しみ戦う姿がとても素晴らしかった。

他のキャラクターを友人にお勧めされて観たのですが、彼の涙の演技の迫力が凄く、ただ純粋に涙が止まらなかった。主演ではないにもかかわらず存在感がすごくて、舞台役者さんで初めてこの人の他の作品も観てみたいと思った。

何も知らないとき、最初の印象が強烈だった。だれあのかわいい人って感じで。不動がとても似合っていた。

本丸に刀剣男士として顕現されて、織田信長や森蘭丸の刀だったころの記憶を幸せそうに語る姿がかわいい。かつての主、織田信長に対する忠誠心がまだ残っていて、刀剣男士としての役目を果たせるのか少し不安が残る中で出陣して、本能寺の変では明智光秀への恨みや自分が主を守れなかったことの悔しさが表情や言葉でよく伝わる。特に明智光秀を殺したくても刀剣男士は歴史上の人物を歴史に反して殺してはいけないからそのときの殺したい心と、織田信長とは一体何者だったのかという問いを他の刀剣男士に問いかけるときの必死の表情に心を動かされた。その後、織田信長が自害するときも、ずっと嫌だ嫌だって言っていて悔しい顔をしているのが泣けた。

虚伝の時には、顕現したてのレベル1の不動行光からどんどん成長してレベルが上がった不動行光を約2時間の舞台の中で演じられていて、この役者凄い!ってなったのを今でも覚えているから。

立ち姿、話し方、存在感、すべてに圧倒され心を鷲掴みにされました。彼の演じる役は彼にしか出来ない 唯一無二!!

不動くんそのままで自然と目が離せなかった。細かいところまで表現していて魅力的です!

すごいの一言。色々な表情を1作品で魅せるって本当にすごいことで感動しました。鯛ちゃんのご両親産んで育ててくれてありがとう、鯛ちゃんは人類の宝だって思いました。

「虚伝」では、「刀ステ」の本丸に顕現したばかりの刀剣男士という役どころを熱演。もとの主である織田信長へのいまだ整理のつかない想いと、刀剣男士としての役目。その狭間でもがき苦しむ姿が、多くの観客の記憶に残っているだろう。

ゲームでいえばレベル1、顕現したての不動行光は、「悲伝」で修行に出る。修行を経たことで“極”となって衣装が変わったのはもちろんだが、その成長をもっとも伝えてくれたのは彼の表情だ。

過去の出来事、そして修行を経て得たものが、不動行光の中で芽吹き、実りになったことを感じさせてくれる。そんな奥行きのある芝居は圧巻だ。殺陣は短刀らしく軽やかな反面、刀剣男士・不動行光としての歴史の重みを感じさせてくれた。

猿飛佐助 役/舞台『戦国BASARA』


舞台「戦国BASARA」シリーズも、椎名を語る上で欠かせないシリーズの一つだろう。今回のアンケートでは、2016年以降出演している猿飛佐助役へのコメントも寄せられた。

鯛ちゃんを知るきっかけになった作品だから(跳躍力が人外。絶対舞空術習得している)

椎名鯛造を知るきっかけでもあり、惹かれるきっかけになった思い出の作品です。

椎名さんが出る舞台として、ちゃんと椎名さんを意識して観たのがBASARAシリーズでした。それまで、運動神経が良くかわいい♪と言うイメージが強かったのですが、佐助としての男らしさや目付きの鋭さ等、それまでのイメージを崩され…なにより殺陣やアクションが綺麗!特にジャンプした時の滞空時間の長さ!本当凄い!っとなって、そこからどっぷりとファンになってしまったので♪

ずっと初代の佐助が大好きでした。卒業されると聞いて、たくさん泣いたしもうこの作品は観に来なくなってしまうだろうとまで思っていました。代替わりした佐助を見て決めようと思い、チケットを申し込んだことを覚えています。そこで鯛造さんが演じる猿飛佐助を観ました。初代の佐助のいいところに加え、鯛造さんが思う佐助のいいところが足され、より一層私の理想とする佐助が目の前に現れたのです。救われた気分でした。卒業だと、もう私が好きだった佐助は観られないのだと思っていた時に、鯛造さん演じる佐助が救ってくれました。そして、そこから鯛造さんが出演される作品をたくさん観るようになりました。

言わば、鯛造さんが私の観劇人生の始まりです。仕事が辛くても、観劇を目標に頑張ることができました。たくさんの作品を届けてくれて、ありがとうございます。これからもたくさんの作品を届けてください。最後になりましたが、34歳の誕生日おめでとうございます。

彼の持ち前の身体能力を存分に活かせる役とあって、そのアクションに目を奪われたという内容のコメントが多いのが印象的だ。

彼は、2009年の舞台「戦国BASARA」初演と、その再演、さらにドラマ版では森蘭丸役を演じていた。そして2016年の舞台「戦国BASARA4 皇」で、2代目の猿飛佐助役に抜擢された経緯がある。

同じシリーズに別の役で出演するというのは珍しいパターンだが、7年分の年齢を重ねた椎名の演じる猿飛佐助は、渋さを兼ね備えた仕事人という空気が漂っていた。初演の森蘭丸と見比べることで、より彼の芝居の幅広さを実感できるだろう。

山崎烝 役/ミュージカル『薄桜鬼』


クールな演技を楽しめるのはミュージカル「薄桜鬼」の山崎烝 役だ。物静かながらも、隊士としての“誠”の信念を感じさせる芝居が堪能できる。

親友の和田さんが演じる土方さんとの絡みが多く、見せ場のシーンの歌も大好きです。

アクロバットが圧巻で、監察方として冷静沈着であろうとする演技に魅了されました!

椎名の大きな魅力である笑顔が封印されている役だが、殺陣に加えて、歌やダンスも楽しめる作品だ。2020年、その桜は花開くことができなかったが、次の機会を願うばかりだ。

身体も感情も躍動感に満ちた表現者


作品ごとに進化する椎名のアクションは、いつまでも観ていたい気持ちになる心地良さがある。そして彼の芝居には爽快感があり、足かせのない自由も感じさせてくれる。

誕生日を迎え、ひとつ年齢を重ねた椎名が、今後、どのようなステージに羽ばたいていくのか。表現力という名の翼を広げる彼の新たな活躍が楽しみでならない。

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WRITER

双海 しお
 
								双海 しお
							

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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