出演経験と人生経験で、2.5次元作品に経験値というエッセンスをもたらす2.5次元界のベテラン俳優のひとり、河合龍之介。
映画や芝居への深い造詣と、積み重ねてきたたしかなキャリアで、若手俳優が多く出演する2.5次元作品をもうひとつ上の次元へと押し上げてくれる。
彼が近年出演する2.5次元作品を観ていると、彼をはじめとするベテラン勢の背中の大きさやその影響を感じずにはいられない。
参加したカンパニーを、ときに引っ張り上げ、ときに下から支える。キャスト陣の頼れる兄貴分である河合は5月23日に誕生日を迎える。
誕生日を記念して「2.5ジゲン!!」ではファンアンケートを実施した。彼の“ベストキャラ”としてファンはどんな役を挙げたのだろうか。
寄せられた愛あるコメントを紹介していこう。
※いただいたコメントについては文意を損なわない範囲で一部省略、誤字等の編集をしております。
河合 龍之介(かわい りゅうのすけ)プロフィール
生年月日 1983年5月23日
出身地 東京都
サイズ 178cm 70kg B:91cm W:78cm H:88cm S:27.5cm
引用:http://www.t-artist.net/kawai-ryunosuke.html
木吉鉄平 役/舞台「黒子のバスケ」
「黒子のバスケ OVER-DRIVE」2日目、終了いたしました。
本当にいい写真。
このメンバーに入れてよかった!(あと、ちゃんと僕らの中に水戸部たちもいますよ)それでは明日もガンガン攻めてくぞ〜!!#くろステ #黒子のバスケ pic.twitter.com/aXNcKPEndB
— 河合龍之介 (@ryunosuke_kawai) June 23, 2017
今回のアンケートでもっともコメントが多く寄せられたのが、河合の2.5次元復帰作となった舞台「黒子のバスケ」の木吉鉄平役だ。
河合はシリーズ2作目となる舞台「黒子のバスケ」OVER-DRIVEに出演。以降、ファイナル公演までの3作品に出演した。
まずは同役への愛がこもったコメントを見てみよう。
河合龍之介さんがテニミュの日吉若卒業以来、10年ぶり位に2.5 次元の舞台に復帰した作品。バスケでインターハイ出場経験もある河合さんのバスケの動きは、本物であり最高だった。彼が黒ステに参入し、若手俳優にバスケの細かな動きを指導したおかげで、黒ステ全体のバスケのリアル感が向上。セリフのない時でも、チームメイトに声をかけ続け、肩や背中を叩きながら良い働きを称えたり、試合中のアイコンタクトをとったり…まさにバスケの試合が舞台上に再現されていた。黒ステの人気上昇の陰の立役者だと思っている。
演じた木吉鉄平も、おおらかに包み込むような優しさと心の強さで部員達を支えるチームの陰の大黒柱だったが、その人柄で若い役者さん達を優しく導き支えていた河合さんの姿と重なり、河合さんは本物の木吉鉄平 だった。
ただ30代の河合さんが高校生を…というのには観るまで不安があったが、河合さんのバスケの俊敏な動き、キレ、跳躍力はテニミュの頃から全く衰えていなくて、むしろ若手役者より高く 長く跳ぶし、心配した自分を恥じる程 素晴らしいものだった。高校バスケの頂点に挑むチームの一員を本当に見事に演じきったと思う。
2.5にあまり興味がなく、原作と木吉鉄平が好きで観に行ったのですが、河合さん演じる木吉がきっかけで2.5にハマりました。誘ってくれた友人に幕間で「あそこに木吉がいるよ」と言ったくらいとても木吉でした。笑笑
河合さん自身がバスケ経験者なのでとても綺麗なシュートフォーム、誰よりもルーズボールを取りに行く姿がとても素敵でした。バスケに対して真摯なところがまさに木吉!!!と観劇していて何度も感じました。河合さんが最後まで木吉を演じてくれてとても嬉しかったです!!!
河合さんのフォームやスクリーンアウト、ボールの持ち方などバスケの演技がしっかりしていて感動したため
原作がまず好きで観に行きました。その原作のキャラクターをとても忠実に再現してくれていたのが印象的でした。あと2.5次元系に苦手意識を持っていた木吉好きの友人にも本物の木吉がいると言わせたところもスゴいと思いました。また彼の演じる木吉を観たいなと今も思います。
彼が演じた木吉は、「無冠の五将」の1人に名を連ねる実力者。しかもストーリーでは、インターハイ敗戦後に満を持して治療から復帰し、チームに合流する人物である。
コメントにもあるように、河合自身、高校時代にバスケでインターハイ出場を経験している。さらに東京選抜にも選ばれるほどの腕前の持ち主だ。
その経験は、自然と役への説得力へとつながっていった。当時、舞台上での彼のプレーやちょっとした身体の使い方に“本物”を見出し感動した「黒ステ」ファンは多いだろう。
そして、この役はファンにとってもうひとつ大きな意味を持っていたことが、コメントを通じて伝わってきた。
またいつか2.5次元というフィールドで彼の演技を観たい。そのファンの願いが叶うことになったのが、この作品である。
およそ10年間。映画を中心とした映像作品に舞台と彼は絶え間なく出演を続けてきた。それらの作品ももちろんいずれもファンにとって特別な作品だろう。
それとはまた別に、“2.5次元作品での河合龍之介”というものに、特別な感情を抱くファンもいたはずだ。
何年も待っていたところに、木吉鉄平というハマり役をひっさげ、想像以上の木吉を観せてくれた。その感動がいかに大きかったかは、想像に難くない。
日吉 若 役/ミュージカル『テニスの王子様』
河合さん主催の日吉会!
日吉が4人いるよ〜♩ pic.twitter.com/d6Z5GkwYIw— 細貝圭 (@kei_hsgi1010) April 26, 2018
そして、「黒ステ」の木吉鉄平役と同数のコメントが寄せられたのが、ミュージカル『テニスの王子様』の日吉 若役である。
彼の原点の舞台作品「テニミュ」と、2.5次元復帰作となった「黒ステ」に、偶然にも同じ数のコメントが集まったのだ。
河合は氷帝学園の2年生で好きな言葉は「下剋上」、演武テニスという独特なプレースタイルを持つ日吉 若役を演じた。
2005年の「The Imperial Match 氷帝学園」公演以降、初代氷帝キャストとして氷帝人気を支えるひとりとなった。
日吉のわりには身長が高かったのに、そんなのは気にならないくらい、演技と歌で完璧に日吉を演じてくださいました。ラケット捌きが素晴らしくて、日吉の演武テニスの正解を見た気がしました。龍之介さんの日吉若、本当にだいすきです。演じてくださり感謝しています!
やっぱり初代下克上!
河合さんの演武テニスは完璧!完璧な日吉若!だと思います。
最初に見た作品だから!今見ても若々しさが…そして芝居の繊細さがとてもすきです!
ファンのコメントからは、この役があったから彼に出会えたという、感謝にも似た感情が感じられた。
関東氷帝公演とも呼ばれる「The Imperial Match 氷帝学園」公演では、主人公・越前リョーマと日吉による勝敗を賭けたシングルスの試合が描かれている。「あいつこそがテニスの王子様」に乗せて描かれる試合は、まさに全身全霊そのもの。
試合の顛末がほぼこの1曲によって表現されるという、シリーズを通しても珍しい試合であり、屈指の名シーンである。彼の演じる日吉は、どう表現するのか、と疑問を持たれていた演武テニスのひとつの解を観せてくれた。
鬼気迫る試合シーンや古武術をベースとした演武テニス、野心をむき出しにした日吉の姿からは、妥協のないシビアな役作りがうかがえる。それに対し、素顔の河合龍之介はキュートな瞳で屈託のない笑顔を浮かべる絵に描いたような好青年だ。
この作品で彼を知ることになった多くの観客が、そのギャップに心奪われたことだろう。
2.5次元作品で放つ唯一無二の存在感
レニさんと家光パパ、実はこの二役はいろんな意味で同時進行で演じれない笑
体型とか見た目だけでなく…切り替えが難しい
こうしてみると自分でも自分に見えない笑
メイク部や裏方さんの総力を感じる✨ pic.twitter.com/38S44vDRPl
— 河合龍之介 (@ryunosuke_kawai) October 24, 2019
今回のアンケートではこの2作品にコメントが集中していた。どちらも舞台というフィールドで転機となった作品である。それだけに、ファンの思い入れも強いのだろう。
もちろん、他の役にもコメントが寄せられている。どの作品も、「黒ステ」以降に出演した2.5次元作品だ。
このあと、それぞれのコメントを紹介するが、共通するのは彼の積み重ねてきたものがあったからこそ、より輝いた役ということだ。登場人物のなかでも、ひときわ重厚な存在感を放つ役を、河合龍之介が演じる意味。それを感じられる役が並んでいる。
リアン・ストーカー 役/ミュージカル「黒執事」 -Tango on the Campania-
日替りを毎公演頑張っていらっしゃって、会場の空気と反応を見ながらオチやネタをその場で修正されていて場数を多く踏んでいる年季と力を感じた。ご本人も生き生きと演じていらっしゃったように見えた。コメディータッチなところとシリアスな所の振り幅がすごく、それでいてどちらも自然な演技がとても良かったです。
神木坂レニ 役/MANKAI STAGE『A3!』
夏単独の朗読セリフ、とても素敵で感動したからです。
沢田家光 役/『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE
豪快で陽気な面とマフィアのNo.2という面のギャップの演じ分けがカッコよかった。
2020年5月23日、37歳を迎える河合龍之介。役者以外にも、ラジオ配信やアパレルブランドのディレクションなど、多岐にわたるジャンルで、自身に向き合いそれを発信し続けている。
いずれも表現の手段は異なるが、その本質的な部分には真摯な河合龍之介の想いが詰まっているように感じられる。表現の場のひとつとして、今後も2.5次元作品というフィールドで活躍する彼の姿を観られればと願ってやまない。
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