アンケート

平野 良が演じたベストキャラは? 想像と期待を超える完成度で魅せる変幻自在の表現者

「まさにこういう解釈の演技が観たかった!」という絶妙な役作りで観客を魅了する役者・平野 良。

「この人が演じるなら間違いないだろう」そんな安心感を与えてくれる役者の一人として、オリジナル舞台・原作ものの舞台と幅広く活躍している。

そんな平野は、5月20日に誕生日を迎える。「2.5ジゲン!!」では誕生日を記念して事前にファンアンケートを実施した。

舞台デビュー以降、幅広いジャンルの舞台に立ち続けてきた彼のファンは、どの役をベストキャラに挙げたのだろうか。

出演作が多いだけに、「選ぶのが難しかった」「絞りきれない」といった声も多く届いていた今回のアンケート。

ファンが悩みに悩んで答えてくれた回答はどんな結果となったのか。寄せられたコメントをできるだけ紹介しながら、アンケート結果をみていこう。

※いただいたコメントについては文意を損なわない範囲で一部省略、誤字等の編集をしております。

シャーロック・ホームズ 役/ミュージカル『憂国のモリアーティ』

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2019年に初演が上演されたミュージカル『憂国のモリアーティ』。本作でシャーロック・ホームズ役を演じた平野は、ジェームズ・モリアーティ役の鈴木勝吾とW主演を務めた。

今回のアンケートでは、このシャーロック・ホームズ役へのコメントがもっとも多く集まっている。まずはコメントを紹介したい。

観劇した際原作ホームズのイメージを壊さずにそのまま飛び出てきたようだと思ったから。また、ワトソン役の鎌苅さんとのセリフの掛け合いのテンポも良かった。新作もキャストさんが続投なのはとても嬉しいです。

ミュージカル鑑賞した後に、原作を読むと自動的音声付きになるくらいハマり役です!

カンバーバッチやロバートダウニーを参考にしたらしいけど「憂国のモリアーティ」のホームズ再現度が良かったと思います。私はこのコミックのホームズ解釈(キャラ設定)は不良ぽさがわざとらしくて好きではなかったけど役者さんによって再現されるとこうも馴染むものかと驚きました。

歌と演技が素晴らしかったので。シャーロックの危うさに、平野さんが持つ独特の色気と癖がこれ以上なくハマったキャラクターだったと思います。

原作の漫画しかない、他にまだアニメ化も舞台化もされていない段階でどんな演技をするのか、どう見せるのかというのは平野さんだけでなくそれぞれの役者さんにとってプレッシャーではあったかと思います。その中でのあの演技、あの歌。冒頭からただただ「あ、これは、これこそがまさに憂モリのシャーロックだ」と有無を言わさず思わされました。「彼が演じるのならば」という、役や演技に対して圧倒的な説得力を持つ役者さんだと思います。

想像以上かつそのままのシャーロックだったので!

頭の回転のよさと存在感をしっかり表現した上、シャーロックの謎への執着を垣間見せる。そして難しいのにすっと聞き取れるセリフ回しに引き込まれます。そして膨大な情報量の歌!あんなに聞き取りやすく歌える人はそう多くないはず。技術力の高さを見せつけられました。これぞはまり役!何よりウィリアムと向かいあって歌いううところは、ウィリアム役鈴木勝吾さんとだからこその圧倒的迫力と劇場全てを巻き込む空気感に魅了されました。次作も楽しみです!

御本人とキャラの境界線が分からないくらいのはまり役だったから

原作者の方も平野さんのホームズに引っ張られてしまったというほどの影響を与える圧倒的表現力と演技力。平野さんファンだけでなく、原作ファンや平野さんを存じ上げなかった方やホームズファンまでも唸らせるお芝居と歌声を届けてくれたから。

原作未読で、平野さんのことも知らない状態で、友達に誘われただけで観劇したのですが、わたしの理想のシャーロックがそこにいて、感銘を受けました。

頭は切れるが変わり者、黙っていればカッコいいホームズがとてもハマっていました。シャーロキアンの平野さんだからこその細かい演出もあり、抜群の歌唱力も楽しめる一番好きなキャラクターです。

キャラの膨らまし方が絶妙。漫画原作のイメージ通りでありながら、誰にも真似できない唯一無二のシャーロック像を作り上げた。

はまってた。歌もとてもよかった。イキイキとしてた。トークの時の平野良さんと変わらないような一面もあったけど、原作から離れてない。そして、どの作品でも感じるが、特に、この役を演れて嬉しい、みたいなのを感じられた。

シャーロック・ホームズという存在を題材とした作品は世界中にいくつもある。そのなかで、彼が創り上げた『憂国のモリアーティ』という作品に生きるシャーロック像。その唯一無二の存在感に圧倒されたことが、ファンのコメントからも伝わってくる。

本作がミュージカル作品だったこともまた、この役が彼のハマり役に挙げられた一因ではないだろうか。

平野の高い歌唱力と、ミュージカルとして歌で役の心情を描き出す力量。それが遺憾なく発揮されている作品だからだ。

彼と鈴木勝吾によるにらみ合いながらのオープニングで心捕まれ、モリアーティの抱える重さと、ホームズの色気と底の見えない軽さに翻弄されているうちに、いつの間にか観客の心はロンドンへ。

そんな感覚を劇場で味わったファンも多いのではないだろうか。

主演作が多い平野だが、このシャーロック・ホームズ役は長年彼を応援してきたファンにとっても、またこの作品で彼を知った人にとっても、強烈なインパクトを残した役だといえるだろう。

一氏ユウジ 役/ミュージカル『テニスの王子様』

「テニミュ」ことミュージカル『テニスの王子様』。平野は1stシーズンで上演された「The Treasure Match 四天宝寺 feat.氷帝」(2008年)に四天宝寺Aキャストの一氏ユウジ役で出演。

この作品が“原点”というファンも多く、コメントが多数寄せられていた。

良くんの初々しさとか、元気な感じとか、照れ屋な感じが、役によく出ていてとてもすきです。ダンスも上手で、日替わりのネタも面白かったことをよく覚えています。

1つに絞るのとても悩んだんですが、平野さんを初めて見たのがテニミュだったので一氏くんにしました!漫画から出てきたみたいで本当に大好きです!これからも平野さんのことを応援しています!(他にも文アルの太宰やモリミュのシャーロック、最遊記のカミサマなどなど全部好きなので悩みました…………)

とにかく好きです。笑顔に元気をもらっている。キャラクターと役者さんの個性が相乗効果で増している。良くんを知るきっかけになったから。

全部好きでえらべなかったので、平野さんとの出会いの作品にしました。10数年前、テニミュで平野さんのユウジにであって、なんだこの人??って思って、応援し続けてたら10年たってました。どのキャラにも変幻自在にこなすので、ほんとすばらしい役者さんです

10年以上前の役だが、コメントからは当時の感覚が色褪せないままファンの心のなかにしっかりと残っていることが感じられた。

1タイトルずつ手探りななか作り上げられていた1stシーズン。なかでも四天宝寺公演は、初の関西校にお笑いテニスという未知のプレースタイル……と、原作ファンからも「どう舞台にするのか?」という関心が向けられていた。

ある種の不安が入り混じった状態で幕が開けた四天宝寺公演で、四天宝寺キャストは見事にファンの心を掴んでいった。平野の演じる一氏ユウジもまた、試合中のコミカルな掛け合いや小春との愛あるダブルスで、テニミュに新たな色を塗り足していったように思う。

10年以上前の出演作なので、いまに比べると初々しい姿を楽しめるのも本作の魅力だろう。

フィンセント・ファン・ゴッホ 役/ミュージカル「さよならソルシエ」

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2016年初演、2017年に再演が上演されたミュージカル「さよならソルシエ」。本作で演じたフィンセント・ファン・ゴッホ役にも、多数のコメントが寄せられた。

ふわふわした見た目に反して凛とした歌声が好きなので

お芝居ももちろん、歌もとても素敵で何度聴いても感動します。原作がもともと好きでしたがこの作品をみてもっと好きになりました。もし再演したら是非みたい作品なので選びました。

浮世離れした雰囲気が最高に合ってた

作品も含めてとにかく素敵でした。今でも心に残る役です。

この役で、彼の巧みな役作りに一層引き込まれたというファンも多いだろう。

もう1人の主演である良知真次演じる対象的なテオドルス・ファン・ゴッホ。彼との対比のなかで浮かび上がる、平野が演じたフィンセントの独特な空気感が見事だった。

また、この作品はピアノの生演奏だけでミュージカル作品を成立させるという意欲的な作品でもある。

ミュージカル俳優としての技量を余すところなく感じられる作品といえるだろう。

再演版は残念ながら映像化されていない。またいつか、良知とともにゴッホ兄弟を演じる姿を観たい。そう思わせてくれる良作である。

作品の数だけ生まれるハマり役。コメントのあった役をまとめて紹介

どんな傾向の役柄も、確実に観客の心を動かす役作りと演技で届けてくれる平野。そんな役者なだけに、今回のアンケートも、複数の役に対してコメントが分散していたのが印象的だ。

ここからは、コメントのあった作品をまとめて紹介していきたい。

民谷伊右衛門 役/「東海道四谷怪談」
色悪の代表枠のこの役は、女性の敵ながらも惹かれるくらい魅力的でした!ストーリーの最後のシーンも見事に弱い部分を見せて、完敗です。

クズ男に美と粋を感じさせる演技が最高だったから。

ノエル 役/舞台『インフェルノ』
圧 倒 的 イケメンキャラで芝居はもちろん素敵でしたし殺陣もすごくかっこよかったので

公演時間の半分くらいずっと殺陣をしつづけていて、本当に格好良く、ガッツリ推すきっかけになったので。

秋沢栄太 役/音劇「朱と煤 aka to kuro」
役の背負う過酷な運命を、魅力的に演じていたから

圧巻の表現力に度肝を抜かれて今も鮮明に覚えてます。色んな表情を見せる主人公の姿に感情移入せざるを得ない。最後の独白シーンに平野さんの真骨頂をみました。本当に素晴らしかったです。

カミサマ 役/「最遊記歌劇伝-God Child-」
演技や歌、平野さんの良いところが存分に出ているキャラだと思います。無邪気な笑顔の向こうにある孤独が滲んで見えて泣きそうになります。

身体は大人だけど精神が子供、それもだいぶ未発達の子供で不安定な役をとても上手に演じきっていました。人間ですら自分の玩具だといって壊すことも厭わないのにその裏にある悲しみや苦しみの二面性が本当に丁寧に演じられていて、ラスボス的な立場なのですが彼に泣かされました。また、歌劇伝ということでミュージカルで歌もあるのですがその歌が本当に上手で、ある時は子供っぽさを、ある時は悲しみをと歌でも充分魅せてくれました。

エンジニア 役/ムッシュ・モウソワール「レッド・ジャケット」
最後のシーンの美しさにやられました。

大げさな振る舞いの訳を知った後振り返ればとても繊細な表現に痺れました。可笑しくて切なくて辛くて、だけどとても人間らしいで心震えました。最後のシーンが儚いそのものと言っても過言ではありません。

鬼宿 役/舞台・ミュージカル『ふしぎ遊戯』
8年の歳月を渡って演じ続ける鬼宿は、いつ見ても胸がキュンとします。

ミロク 役/THE YASHIRO CONTE SHOW 「ReLOVE」
愛を大切にしている、感情表現が少しオーバーな愛らしい人物で、ご本人とどこか通ずるところがあるなと思いました。また、インド風ダンスを踊るシーンがあったのですがとてもイキイキしてらして、客席からとても輝いて見えた瞬間が忘れられないです。

一堂 零 役/舞台『ハイスクール! 奇面組』
もともとアニメのファンで、完成度が高かった!

太宰 治 役/舞台「文豪とアルケミスト 余計者ノ挽歌」
舞台発表時、好きな人と好きなキャラの組み合わせに喜び、観劇して平野さんの演技に圧倒されて、またぜひとも平野さんに文劇に帰ってきて欲しいと心の底から思っているので。

千曲川和哉 役/ママと僕たち
平野良くんを初めて知った作品でありキャラクターで、初めて見た時から、一気にファンになってしまいました。ちょっと落ち込んだり元気が欲しいなって思ったときにDVDを見て和哉先生に元気をもらっています(憎めなくてかっこよくて…大好きです)良くんは、作品・キャラクターによって色んな表情を見せてくれて・・・しかも全部素敵なので選ぶの悩んでしまいますが、良くんを応援するきっかけとなった和哉先生が私の中では特別です。

松之助 役/ミュージカル「しゃばけ」弐〜空のビードロ・畳紙〜
松之助の幸薄い感じがとても切なくて泣きました。

期待と想像を超えてくる役者・平野 良

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舞台を観ようと思ったとき、「この役はこんな風に表現されているんじゃないか」と、想像と期待を抱く人も多いだろう。

その期待と想像を軽々と超えたところにある演技を観せてくれるのが、平野 良という役者だ。アンケートに寄せられたコメントからも、彼の演技への圧倒的な信頼が感じ取れた。

5月20日に誕生日を迎え36歳となる平野。この10年とちょっと、様々な表現でファンの感性を刺激してきた彼は、この先もきっと表現者として新たな世界を見せてくれることだろう。それがどんな世界になるのか、楽しみで仕方がない。

WRITER

双海 しお
 
								双海 しお
							

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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