アンケート

山﨑晶吾が演じたベストキャラは? 大胆かつ緻密に極彩色の感情描く技巧派俳優

新たな役を演じる度、それまでまるでその人物として生きてきたかのような、“人物の歴史”を感じさせてくれる。山﨑晶吾はそんな役者のひとりではないかと思う。

彼は2020年4月2日に28歳の誕生日を迎える。

そこで「2.5ジゲン!!」では、誕生日を記念して事前にファンアンケートを実施。彼がこれまで演じてきたキャラクターのなかで、好きな役についてコメントを募った。

200件を超えるコメントが寄せられ、そのいずれも「この役を演じている姿が最高に好き」という気持ちが溢れていた。

せっかくなのでできるだけたくさんのコメントを紹介しながら、山﨑晶吾という役者の魅力を、改めてみていきたいと思う。

※いただいたコメントについては文意を損なわない範囲で一部省略、誤字等の編集をしております。

滝 萩之介 役/ミュージカル「テニスの王子様」

今回のアンケートでとくに多くのコメントが寄せられた作品が2つあった。そのうちの1つが「テニミュ」氷帝学園の滝 萩之介役である。

準レギュラーで、校外の大会では試合のないキャラクターだ。しかし、根強い人気を誇るキャラクターで、テニミュでも2ndシーズンから登場するようになった人物である。

まず目についたのが、その見た目の完璧さに触れるコメントだ。

滝さんをみてしょうごくんを好きになったからです。顔面の良さと素敵な歌声にほれました。

端正な顔立ち、演技、全てが滝さんそのものでした!

初めて山﨑さんを観た作品で、あまりの綺麗さに度肝を抜かれたから。

とにかく美しかった!!!

本作は山﨑にとって初舞台作品である。つまり、この作品で彼という存在が多くの人に知れ渡ったことになる。

コメントからは「世界にはまだこんな逸材がいたのか」と、滝役の彼を目にしたときに受けたであろうファンの衝撃がひしひしと伝わってきた。

そしてキャラクタービジュアル以外にも多かったのが、役の作り込み方を称賛する声だ。

原作で出番の多くないキャラクターですが、自分なりに理解を深めていて、素晴らしいキャラクターを確立していらしたこと。

東京公演初日、遠い席からでも滝としての姿に一目惚れしたので。初日の滝さんとしての気品溢れる姿と完成度の高さを見てこの人についていこうと思いました。

本人でした。 試合の描写は無く、ベンチにいる訳なのですがふと彼を見た時の動作1つ1つが本人でした。

晶吾くんにはまったきっかけの作品です。演技やイベントで彼について言及する言葉の端々から、原作をリスペクトして努力を怠らない姿勢を感じるので大好きです。

漫画では登場する機会が少ない滝萩之介というキャラクターを深く細かく読み込んでくれていて。中学生の繊細な感情を引き出してくれる山﨑さんのお芝居に感銘をうけました。

キャラクターについてとことん解釈を深めて演じてくれていたので……どの役でもそうですが、テニミュは稽古期間と公演期間が長いこともあって、それが特に顕著に感じました。「俺(滝)だけの特別な感情」を毎公演丁寧に表現してくださったのが本当に嬉しいです。

関東氷帝公演時点ではまだあまり公式でキャラクターの情報がなかった滝くんはサードシーズン中に色々な情報が追加で公開され、そのたびに晶吾くんが最新の滝くんの情報をお芝居に反映させていたのが素晴らしいと思ったから。

試合もなく舞台の端にいることが多かったにも関わらず、気付いたら目で追っている魅力的でした。仕草など細部までこだわっていて、よりリアルに感じることができました!そして、このキャラクターで山﨑さんはデビューされたので勝手ながらとても大切に思っています。

滝は準レギュラーという立場もあり、やはり試合のあるレギュラー陣に比べ圧倒的に情報量が少ない。もちろん、テニミュ内でもそう見せ場が多いわけではない。

しかし、台詞や見せ場が少なくとも、ステージ上に役として存在する時間が長いのがテニミュだ。ベンチワークや部員とのちょっとしたやりとり。

そういう些細なところまで、ファンが想像する滝という男と一致する姿をみせてくれた。と、多くのファンが感じているのだ。

初舞台作品でここまでのインパクトを残した彼が、その後、さまざまな作品で活躍しているのは自明の理ともいえるだろう。

沖田総司 役/ミュージカル『薄桜鬼』

そしてテニミュ同様、コメントが集中していたのが「薄ミュ」の沖田総司役だ。彼は2018年上演のミュージカル『薄桜鬼 志譚 』土方歳三篇から同役を演じている。

薄ミュでは、これまでに廣瀬大介・荒牧慶彦が演じてきた役である。そのあとを継ぐ3代目キャストとして大きな注目とプレッシャーを背負うなか、見事な志をみせてくれた。

まずはコメントを見てみよう。

歴代の方々が受け継いできた大きな役(沖田総司)を昌吾くんらしく新たに受け継ぎながら刀を振るい薄ミュの世界を生き抜く姿が素敵でした。

沖田総司が生きてると思わせてくれたから。バースデーイベントの時に薄桜鬼の話もしてくれて、その中で沖田総司は桜で例えると桜の毒だ、と言っていたのがとても印象的です。

土方さんへの気持ち、近藤さんへの想い、新撰組への思いなどとても難しい役柄なのに感情が伝わってきて大好きです。山﨑くんで沖田編が見たいと毎回アンケートに書いてます。

久しぶりに推しが3次元にいる!!!!!と興奮する感覚と感動する気持ちを思い出したため。

纏う雰囲気や表情の表現が原作のキャラそのものに見えたから

元々ゲームの沖田くんが好きで、はじめて薄ミュを観劇した時目の前にリアルの沖田くんがいるのに感動したからです! 晶吾くんが演じる沖田くんキャラそのまんまで愛着がすごく湧きました。

沖田くんの儚げな感じが晶吾くんに凄くあってました!

かっこよくて妖しくて無邪気な最強の剣士としての生き様が最高だったのと、沖田さんがあったから今も応援出来ているから。

ふとした時の表情や仕草が私の思う薄桜鬼の沖田さんにピッタリだったから

印象的なのは、原作ファン・役者ファン双方からのコメントが多いことだ。

原作ファンから見て「まるで原作から出てきたみたい」と感じるのと、もともとその人のファンが見て「新たな魅力を引き出してくれたはまり役」と感じる。

この2つの感想が、ここまでバランスよく両立しているのは、やはり彼自身の持つ芝居への熱意が為せる技なのではないかと思う。

沖田総司役に限らず、他の役についてもそういった傾向がとても強かった。

つまり、これまで彼を観てきた人も、初めて出会った人も、その魅力の渦に引き込まれてしまうのだ。思わず瞳を奪われる吸引力の強さは、今後も彼の大きな武器となっていくのではないだろうか。

蓮・セイ 役/脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」

ここから紹介する3作品は、ほぼ同数のコメントが集まった。それぞれ見ていこう。

まずは蓮役・セイ役を演じた脳内クラッシュ演劇「DRAMAtical Murder」だ。

5ルートある舞台で、毎回色んな役を演じていたから

同時に複数の役をやってらっしゃって、そのどれも素敵だったのですが、主人公の蒼葉に語りかける声や表情がとても真に迫っていて、ラストダンスで見せてくれた笑顔の尊さが忘れられません。(セイ役)

晶吾さんの魅力を見つけました

ビジュアルも演じ分けも凄まじく良かったです

山崎さんを知れたきっかけの作品であり、とても印象深い大好きな役だからです。

薄ミュの沖田総司と悩みましたが、”山﨑晶吾”という俳優のすごさが最大限に引き出された作品であり、キャラクターでした。蓮とセイの2役だけかと思いきや、ルートによってストーリーテラーを担いつつラスボスをこなし、影アナや劇中の様々なキャラクターの声当てをしてみたり。トータルで7役こなしたと、後日Twitterで答え合わせがあって、この人はどれだけの引き出しがあるのだろうとびっくりさせられました。”山﨑晶吾”という役者だったからこそ、この立ち位置がこなせるはずと認められたんじゃないかなと思っています。振り幅が半端なく大きい役どころでしたが、山﨑くんをずっと応援してきてよかったなと再確認した舞台になりました。今年も素敵な景色に連れていってね❤︎

7役もしていてそれでいて完璧だった

蓮とセイという、一見対照的なキャラクターながら兼役で見事に演じ分けられていてとても印象に残ったのがいちばんの理由です。また、他の登場キャラクターも演じられており、台詞量はもちろん衣装はセイの姿でありながら、声色でいくつもの役を演分けされる技術に感動したのも理由です。

バトルシーンに見られる腹チラ、個人ルートでの肉体美が脳裏に焼き付いてます…この舞台では山崎さん、複数の役をしているのですがなかでも蓮は大好きなキャラです!(蓮役)

コメントにもあるように、本作で彼はいくつもの役割をこなしていた。

ひとつの役に入り込めば、圧倒的な存在感を放つ。同時に、すっと無味無臭な演技で周りに溶け込む水のような演技も魅せてくれる。

他の作品に比べてもたくさんの役目を担うことになったこの作品は、彼の器用さと上手さ。またそれを難なくこなしているようにみせる、その裏側にある執念のようなものを感じさせてくれる作品であった。

エルキドゥ(キングゥ) 役/Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線バビロニア-

2019年1月に上演された「Fate/Grand Order THE STAGE -絶対魔獣戦線バビロニア-」でも、彼は二面性のある役を演じた。

好きな作品の好きな章で、さらに好きなキャラクターだったのでどうなるのか期待が高かったのですが、エルキドゥ、キングゥとしての心情の変化が表情や台詞からとても伝わってきて、物語が進むにつれて”彼”と言うキャラクターやFGOの世界観に引き込まれていくようなお芝居が印象的だったから。

エルキドゥの戦闘モーションの再現率、そしてなによりギルガメシュ王との歌唱シーンから繋がるキングゥが涙を流すシーンが胸に残り、今でも忘れられません。体つきは男らしいのに微笑むと可憐な姿は、まさにエルキドゥ/キングゥそのもので、今でもDVDを何度も見直すくらい山﨑さんの演じられたキャラクターの中でも大好きな役です。

儚く美しく力強いキングゥを体現してたから

ビジュアルも美しかったですが、何よりお芝居が凄すぎました。エルキドゥの感情とキングゥの感情が両方あって、泣いたり叫んだり表現がとても大変だったのではないかと思いますが、本当に素晴らしかったです。

儚さの中にも強さを感じるエルキドゥに何度も泣かされましたアクションも凄く山﨑さんの良いところをたくさん見れた作品でもありました。

この作品 、この役の影響で舞台に興味を持ち始めました。きれいでカッコよくて、それでいて複雑な心境を持つこの役を演じていらっしゃる姿がとても印象に残っています。(様々なシーンで感動したり共感したりで、たくさん泣いてしまいました。本当に舞台上の姿が凄かったです。)

本当にどのキャラクターも大好きで1人を選ぶことができずとても迷ったのですがエルキドゥを選ばせていただきます。昨年の山﨑さんは特に二面性のある役やひとつの舞台で多数の役を演じることが多く、また複雑な事情を抱えていたり報われない役が多かったように思います。そんなお話のキーパーソンになるような役をいくつもやられていた昨年の1番初めの舞台がFGOでした。ご本人もイベント等で演出家さんからたくさんのことを学んだとお話しされていましたが、見ている側としてももともと役に没入して演じられているように見えていたお芝居がこの作品からさらに一段深くなり、ご本人の言葉をお借りすると「舞台上で嘘をつかない」お芝居だと思いました。また、舞台等をあまり観ない友人に「どんな作品に出てどのキャラクターやってる人?」と聞かれた時に「FGOのエルキドゥだよ」と迷わず紹介できるようになり、作品の知名度も高く、演じられたキャラクターの人気も高い「代表作」ができたなと感じています。

普段役を引きずらないという山﨑が、本作のエルキドゥ役では、かなりメンタルを引っ張られたとコメントしていたのが印象的な本作。

稽古に入る前から、内面に迫るワークショップも繰り返し行われたとあって、本作でまたひとつ彼の新たな一面に触れたような気がした。

武器を持たない生身でのアクションに、ギルガメッシュ役の丘山晴己との涙しながらの歌唱、そしてキングゥとエルキドゥの演じ分けと見どころの多い役柄だ。

まだ本作を観たことがないという人がいれば、1幕ラストのキングゥの台詞をぜひ観てもらいたい。

楚神ウリエ 役/ミュージカル「Dance with Devils ~Fermata~」

シリーズ3作目となるミュージカル「Dance with Devils ~Fermata~」に、楚神ウリエ役で出演。

妖艶な見た目、仕草に心奪われたファンがとても多いようだ。

艶っぽいけど上品で綺麗、という山﨑さんの強みがキャラクターにピッタリだったから。

ウリエのワガママさ(子供っぽさ)とセクシーさ(大人っぽさ)を理解して表現してくださったのが私の解釈と完全に一致して最高でした!!!!!!

シリーズ物のキャスト変更後で良くも悪くも比較ができてしまう中、個性的なキャラクター像を、演技力・歌唱力・ビジュアルと原作ファンも納得の素敵な表現をして下さったからです。あんなに濃いメイクが似合うなんてすごい…

私が山﨑晶吾さんを応援するきっかけになったキャラです。原作が好きでみに行った舞台だったのですが、山﨑さんのウリエは私的に、解釈通りすぎました。ウリエのもつ様々な感情?おもい?を的確に表現されていて、さらに歌もお上手で、舞台まるごと楽しめました。山﨑さんの楚神ウリエがすごく魅力的なので、また演じてほしいという気持ちも一番強いキャラです。

容姿が完璧で歌もかなり難しいのにとても上手で何より千秋楽だけ台詞を変えていらっしゃったのですがそれが完璧に楚神ウリエだったところです。

続投キャストが大半の中での初キャスティングでしたが、続投キャストと対等に楚神ウリエとしてデビミュの世界を生きてくれました。表情、目線、立ち居振る舞い、全てにこだわりが見えました。原作ゲームをプレイ、個別ルートをクリアしてくれたからこそ表現できるヒロインへの想い、幼馴染であるレムへの思いに、原作ファン、楚神ウリエの一ファンとして感動しました。楚神ウリエというキャラクターと過ごした時間は原作ファンの方が圧倒的に長いにも関わらず、完璧なキャラクター解釈を披露して下さいました。原作ファンからの評価も高かったと感じております。山﨑さんは、これまでに演じたどの役もキャラクター解釈、分析が細やかです。キャラクターが人として生きていると感じる事の出来る演技をしている方です。全てが嵌り役であったと確信していますが、彼のファンになるきっかけとなった楚神ウリエに一票です。

またここでも、キャラクターの心情の緻密な表現に言及するコメントが多かった。ウリエもそうだが、複雑な事情や問題を多く抱えたキャラクターほど、山﨑の憑依型とも呼ぶべき演技が映えるのかもしれない。

もう一度演じている姿を観たい、このウリエ役もそう思わせてくれるキャラクターのひとつだ。

どの役も特別。そう感じさせる演技力が光る、コメントが寄せられた作品群

ナミコシ 役/舞台『乱歩奇譚 Game of Laplace ~怪人二十面相~』
儚さや孤独感や悲しみを持つキャラクターの、親友に出会えた喜びや決意の強さを垣間見させる表現に惹き込まれました。それからビジュアルも最高でした…。

ビジュアル、演技共に最高でした。少年時代と現在の演じ分けが素晴らしく、特に少年時代にアケチと喋るシーンや1人で壇上に座って遠くを見つめて1人語るシーンを目の前で見ましたが、表情に吸い込まれそうでした。

ナミコシの天才さ、無邪気さが、山﨑さんにハマってていたと思いました。また、山﨑さんの表情がとても良くて、その芝居に魅せられました。

今泉俊輔 役/舞台『弱虫ペダル』
過去の役者さんのオーラも残しながら、進化した今泉を全力の芝居で魅せてくださったからです。

山﨑さんはこの舞台が初見でしたが、歴代今泉を継承しつつ、歴代一番の最高にクールでセクシーで熱い今泉を魅せてくださったからです!

クールに見えて物凄く熱いところが伝わってきて、とても良かったです!大好きな今泉くんです。

シュヴァーン 役/舞台『ACCA13区監察課』
顔の良さが存分に発揮できており、メインの役の他サブ役まで魅力的に演じていた。

ベルボーイ 役/トラベルモード
晶吾くんの天然さとノリの良さがキャラクターにすごく合っていると感じました!

普段は美形な役柄が多いので、コメディ要素の強い舞台でちょっとおバカな演技が珍しかったので。

ギルバード 役/WBB vol.12 ミクロワールド・ファンタジア
山﨑さんはクールなミステリアスキャラを演じることが多いんですがこの作品のギルバードというキャラクターはそれとは正反対の、弱虫でお調子者で働くことが大嫌いな明るく楽しいキャラクターでした。ミステリアスなキャラクターを演じる山﨑さんもとても素敵なんですがその中で一番はとても選べそうにないので、山﨑さんの演技の幅を広げた(と勝手に思ってる)ギルバードを選びました。

帝 役/舞台「紅葉鬼」
晶吾さんに初めて出会った役で見た時に、なんて気品のあるお顔立ちでキレイな人なんだろうと公演後に慌ててお名前を確認し、そこからファンになったからです!その後の役もどれも好きですが、晶吾さんに一目惚れした役なので帝を選びました。

“山﨑晶吾”という新しい色を生み出し続ける彼は、次にどんな色を生むのだろうか

ここに掲載しきれないコメントも多々あったが、できるだけたくさんのコメントを紹介しながら彼の代表作を振り返ってきた。ファンなら頷けるコメントも多かったのではないだろうか。

ステージがパレットだとすると、彼は自身の持ついくつもの絵の具を混ぜ合わせて、そのシーンにぴったりな色を生み出す画家のようだ。

その場に最適な色を瞬時に引き出し、観客に説得力のある芝居を届けてくれるアーティストだ。

誕生日を迎え1つ歳を重ねた山﨑晶吾という役者は次にどんな色をみせてくれるのか。楽しみは募るばかりだ。

WRITER

双海 しお
 
								双海 しお
							

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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