この役者さんは、この役・このキャラクターとしてステージのうえに立つまでに、どれほどの研究を重ねたのだろうか。ひと目見た途端、繊細な役の作り込みが客席まで伝わってきて、思わず目が奪われる俳優のひとり・鷲尾修斗。
12月27日に誕生日を迎える鷲尾修斗。劇団GEKIIKEの看板を背負い、2.5次元作品やオリジナル作品で活躍する彼が、これまで演じてきたたくさんの役。そのなかでファンの心のなかに特に残っている役はどれなのだろうか。
「2.5ジゲン!!」では誕生日を記念して事前にファンアンケートを実施。彼が演じたキャラクターのなかで1番好きなものを回答してもらった。
果たしてどんな回答が集まったのか。ファンの熱いメッセージとともに、彼の人気キャラクターを振り返ってみたい。
※いただいたコメントについては文意を損なわない範囲で一部省略、誤字等の編集をしております。
もくじ
葉月 陽 役/2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージ
おは陽ございます!
今日はツキステで演じてる葉月陽くんの誕生日〜😊
またこれからも葉月陽くんを追いかけ続けます!😊
ツキステではよろしくね!😊
この前のがチラ見せ過ぎたので、もう少しだけ😊
葉月陽くんハッピーバースデー🍛 pic.twitter.com/v4Z2a4IZX6— 鷲尾修斗 (@1227Shu) 2018年8月13日
鷲尾の経歴を語るうえで欠かせない作品のひとつ、「ツキステ。」。この作品で彼を知ったという人が多いのはもちろんだが、それ以前から彼を応援していたファンにとっても「鷲尾修斗」という名前がより広まるきっかけとなった作品として思い入れが深いだろう。
今回のアンケートでも9割近い回答が、この「ツキステ。」の葉月陽役であった。作品の知名度が高いから回答が集中したとも考えられるが、きっとそれだけではないのだろう。このあと紹介するコメントからは、ただ単に「原作ファンだったから」や「葉月陽が推しだったから」という理由でこのキャラクターが選ばれたわけではないことが感じとれる。
“彼が演じる葉月陽だからこそ惹かれた”、そんな気持ちが伝わってくるコメントを堪能してほしい。
どの作品でも言える事ですが、キャラや作品をとても研究していて再現率が非常に高く、葉月陽が実在すると錯覚するほどシンクロしていました。そこまでにはとても勉強や努力をしてきたと思いますが鷲尾修斗という役者はそういう部分を感じさせずにサラッと演じてしまうすごい方なんです
キャラに寄せたファンサと、喋り方や声などの研究が素晴らしかったから!舞台上ではキャラとして立っている限り例え最後の挨拶でさえもキャラを絶対に崩さず、舞台から降りる最後まで演じるキャラであり続ける姿勢が真摯だなと感じた。
演技を見て好きになれた初めてのキャラクターだったから
鷲尾さんが演じられた葉月陽があまりにも葉月陽で初めて観たときとても感動しました。動きや喋り方、声色、ファンサ、どれも「陽だ..!」と感じられるものでした。鷲尾さんが陽をされていなかったら私は2.5次元に興味を持ってはいなかっただろうなと思います。きっかけをくれた鷲尾さんの葉月陽に感謝を込めて投票します!
ツキステは修斗くんを知った作品。もともとツキウタ。ファンで、初めて2.5次元の舞台を見たのがツキステでした。…ルックス、スタイル、声、立ち振る舞い…どれをとってもキャラそのもののような姿に驚いたものです。
舞台上の彼はもちろん素敵ですが、バックステージで垣間見せる人柄が本当に魅力的で、人として尊敬出来ると感じさせてくれます。
あと、場を盛り上げるツッコミ力は、頭の回転の早さのなせる技なのでしょう。優しい笑顔に癒されますが、実はきっとクールなんだろうな…と感じる瞬間があるのが個人的ツボです(笑)
本作で鷲尾は2016年の初演から2019年の第8幕まで出演。白年中組の1人・葉月陽役を演じた。ファンサービス旺盛で女の子も大好き。一見チャラくて飄々としていて、自由奔放。そんな葉月陽を彼はさらりと涼しい顔で演じた。そして、ときどき隠しきれない情熱の火の粉をその身から舞い上がらせる。誰にでも見えるようには燃え上がらないが、キャラクターの持つ芯にある熱を、絶妙に瞳や息遣いに忍ばせるのだ。
芝居パートでは、軽い空気感を壊さずに繊細な表現をやってのける技量が見どころだ。一方でライブパートでは、第8幕までに多くの乙女たちが彼にハートを撃ち抜かれて骨抜きにされてしまったことだろう。
手厚いファンサで黄色い悲鳴を巻き起こし、ライブパート全体を加速度的に盛り上げる。葉月陽というキャラクター性を理解したうえで、鷲尾自身が持つパワフルな魅力も存分に発揮されていたのではないだろうか。
個性的なキャラクターも舞台上に描き出す 2.5次元作品
ここからは「ツキステ。」以外の2.5次元作品でコメントが寄せられたものを紹介していこう。
中在家長次 役/「ミュージカル 忍たま乱太郎」
初めて観た鷲尾くん。私自身2.5次元舞台も初で、出て来た瞬間に漫画から飛び出して来たと本当に感じて、難しい武器も使いこなしていて、自分でも色んな技に挑戦していたり、初めの頃から真面目で研究熱心で、キャラクター愛を感じる姿が大好きです。修斗くんを知るきっかけとなったから。難しい縄鏢を巧みに操る殺陣は圧巻でした。歌にダンスにアクションと、修斗くんのカッコ良さがたくさん詰め込まれていると思います!
ミュージカル忍たま乱太郎にまた出演させていただく事が決まりました!(^^)vみなさん夏に会いましょう!もそ…(キ-_-メ) pic.twitter.com/T1ydGiIIFL
— 鷲尾修斗 (@1227Shu) 2013年3月25日
まずは「忍ミュ」。第四弾・第五弾とそれぞれの再演に中在家長次役で出演。いわゆる2.5次元作品でのメインキャラクターはこれが初となった。2タイトルしか出演していないことがもったいない。そう思っているファンも多いキャラクターのひとつだろう。
インピー・バービケーン 役/ミュージカル「Code:Realize ~創世の姫君~」
キャラクターに声も動きも1番似ていて、印象に残っているから。舞台を見ていてとっても楽しそうにやっていて役にピッタリ合っていたからです。
乙女ゲーム原作舞台にも多数出演している鷲尾。そのなかでも複数のコメントが寄せられた作品はこの「コドミュ」だ。明るく陽気なインピー役を好演。鷲尾の持つ明るいオーラがキャラクターに合っていて、作品のいいアクセントとなっていた。
乙女ゲーム原作舞台からは、この2作品にもコメントが寄せられている。
與儀 役/THE STAGE 「カーニバル〜始まりの輪舞曲〜」
元々原作が好きだったのですが、こんなに與儀を表現できる方がいらっしゃるのか..!と感動しました。声優さんの声をすごく聴いて研究されたのだろうなと思います。声も動きも笑顔も、與儀そのものでした!ちなみにニャンペローナという着ぐるみの中にも鷲尾さんが入られていましたが、ニャンペローナの動きも可愛らしくて最高にオススメです!
榎本峰雄 役/舞台「Collar×Malice -岡崎契編-」
凄くカッコ良かった!
柔軟性光る名キャラクターが誕生 オリジナル舞台
次に原作のないオリジナル舞台にスポットを当ててみよう。まずは鷲尾修斗主演作のひとつ、舞台「レイルウェイ」だ。
音無歌五郎 役/舞台「レイルウェイ」
主演作品だったこと、生歌でのステージが印象深いため私が知ってる彼の中で1番強く残ったのがこのキャラクターかなと思います。明るくて、元気で、前向きで。周りの人々を巻き込む嵐のような性格は見ていてとても応援したくて。頼りなさげに歌っている時の姿と、前作とのギャップに驚きましたが。その一生懸命さに胸打たれました。このキャラクターだけでなく、鷲尾さんが演じた役は様々な形で私に力を渡してくれ、影響を与えています。今後もずっとずっと応援して、その姿を見ていきたいです。
音無くんはまだまだアイドルとしての経験値が低いので、ファンサとかが拙いところも魅力的に魅せれてると嬉しいな😊
ただ決めてる事は全曲全力で楽しむ事😊
なのでみなさんも全力で楽しんでくださいね😊
撮影の時に撮った写真を😊#Rステ pic.twitter.com/xdpa4DCMhW
— 鷲尾修斗 (@1227Shu) 2019年2月23日
駅員×アイドルという設定と、彼の演じる音無歌五郎がとにかく可愛らしく元気がもらえる作品だ。勢いのある笑いと熱いメッセージ性を得意とする劇団ホチキス・米山和仁が作演出を手掛けた。台風の目のような勢いと、台風一過のあとの眩しい日差し。それらを感じさせる役に仕上がっており、彼に笑顔にしてもらったファンも多いのではないだろうか。
瑛輔 役/Asterism vol,05「NoLimit-Replays」
儚いストーリーと切ない役を再演ということでさらに素敵に演じていた。恋心に苦しんでる姿がほんとに泣けます。
舞台「BIRTHDAY」
他の舞台では鷲尾さんは女性からモテやすいキャラクターや、引っ張っていくリーダー的なキャラクターなどを演じてきたのに対して、今まで鷲尾さんが演じてきたキャラクターとは違うキャラクターで、個人的に好きな性格のキャラクターだったので。
オリジナル舞台ではこちらの作品にもコメントが寄せられていた。彼は明るい・元気といった印象のキャラクターを演じる機会が多いだけに、それとは違った性質の役を演じている姿を観ると惹き込まれるものがある。彼に限った話ではないが、やはりひとりの役者の違う引き出しの存在に気づく瞬間というのは、新鮮な驚きがあって記憶に残りやすいのかもしれない。
これなしでは鷲尾修斗は語れない 劇団GEKIIKE
鷲尾修斗キービジュアル公開!
GEKIIKE本公演第7回「月下燦然ノ星-帝都綺譚-」
【日時】2015年10月15日(木)~26日(月)
【劇場】BoxinBox
【チケット】http://t.co/NIDLnZ56fq pic.twitter.com/vgN6iIigAW— GEKIIKE【公式】 (@gekiike) 2015年9月18日
最後に彼が所属する劇団GEKIIKE作品に寄せられた声を紹介していこう。
月光仮面・桐生 社 役/劇団GEKIIKE公演第10回「光芒のマスカレード-月光仮面異聞-」
見た目はもちろんですが、性格や、考え方などがとても共感出来るからです。
御影千明 役/GEKIIKE公演第9回「漆黒の戰花」
優しく愛情深いけれど弱くて自他を傷つける繊細な役どころが、とても良く表現出来ていたし似合っていた。
一条 昇 役/GEKIIKE公演第7回 「月下燦然ノ星-帝都奇譚-」
いろいろな事を抱えつつも周りにはそれを見せずトップスターとして劇団一カッコいい男でいるところ。メインキャラクター3人の中で、一条さんが一番辛い役回りを担っておりそこの心理描写がすごく伝わってきたから。
劇団のトップの顔はかっこよく、皆のために自分を犠牲にしたり周りのために動くところが切なくて綺麗だった
一条はとても優しくて強いキャラクターです。鷲尾さんの演技は常に素晴らしいものですが、演じた一条は傑作だと思います。
劇団GEKIIKEの作品は、息苦しさを覚えるほどの濃密さと、役者の骨太な演技を味わえる作風が多い。いい意味でキラキラしておらず、暗闇の中から光をつかむような感覚でステージに魅入ってしまう。
鷲尾はこの劇団の看板を背負う存在として、骨組みをその演技で支えている。2.5次元以外の作品にはなかなか手が伸びない。そんな人にもぜひ一度観てほしいのが、劇団公演での彼の姿だ。今回は3つの作品にコメントが寄せられたが、ファンの声からも「絶対観たほうがいい」という念のようなものを感じはしないだろうか。鷲尾修斗という役者の魅力を知るうえでは劇団GEKIIKEでの活動は外せない。
飽くなき探究心で“本物”を描き出す俳優・鷲尾修斗
台湾バースデーイベントお昼終了しました😊
タピオカ飲んで夜も頑張る💪 pic.twitter.com/rSBd6onyML
— 鷲尾修斗 (@1227Shu) 2019年12月7日
寄せられたコメントからは、彼の根っこにある芝居への姿勢を称賛する気持ちが伝わってきた。2019年は代表作のひとつ「ツキステ。」からの卒業という一大トピックがあった。誕生日を迎え歳をひとつ重ねた鷲尾は、新たな1年で今度はどんな世界をみせてくれるのだろうか。次なる代表作に出会う日が待ち遠しい。
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