コラム

劇中にライブパートがある?!応援グッズを片手に観たい2.5次元アイドルもの4作品

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日々、続々と新作が上演される2.5次元舞台。全タイトル追うわけにもいかず、ファンは財布と時間を計算しながら観る作品の取捨選択を余儀なくされている。見逃してしまっている作品も多いかもしれない。

そこで今回はおすすめタイトルを紹介したいと思う。作品テーマは“アイドルもの”。筆者の独断と偏見で4作品ピックアップして熱く紹介していこう。

「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」シリーズ

通称「あんステ」と呼ばれるアプリ「あんさんぶるスターズ!」を原作とした舞台。原作で配信されたメインストーリーやイベントストーリー数本を1つの物語に再構築し、上演されている。

私立夢ノ咲学院を舞台にアイドルを目指す男子高校生たちを描く本作。爽やかに聞こえる設定だが、生徒たちの間では対立や脱退などさまざまな確執がある。思い通りにはいかない日々や人間関係にもスポットが当てられており、その苦悩も含め彼らの青春を感じられる作品だ。

ストーリーの合間にライブパートが挿入される。原作を強く意識した演出が多く、アプリのステータスで競うシステムを、ステージ上ではキャラクター同士の戦いとして表現している。

アイドルものだけど手に汗握る。そんな作品を観たい人には「あんステ」をおすすめしたい。

原作では学内にユニットが多数存在するが、出演するのは毎回ストーリーに関わるユニットがメインになっている。王道アイドル路線から独特な世界観を持ったユニットまで揃っているが、なかなか一堂に会さないのでもどかしくなるかもしれない。

そんな人にはライブ公演「あんステフェスティバル」がおすすめ。2018年に開催されたこの公演を機に卒業したキャストも多いので、「あんステ」のひとつの節目の作品としてもたくさんの思いが詰まった公演になっている。涙腺崩壊の覚悟でぜひ触れてみてほしい作品だ。

「劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズ

アニメも大ヒットしたゲーム「うたの☆プリンスさまっ♪」(通称「うたプリ」)が原作。同作のオフィシャルプロジェクトとして上演された「劇団シャイニング」の3タイトルを再上演したのが、このシリーズだ。

少し設定がややこしいのだが、「うたプリ」のキャラクターをそのまま舞台化したわけではない。彼らがかつて演じた役を2代目キャストとして演じている、というのがこのシリーズでのキャストの立ち位置になる。

「劇団シャイニング」の上演後、あらたに「シアターシャイニング」の4作品も順次舞台化されている。各作品のテーマ曲を歌うほか、オリジナル楽曲が毎回用意されているのもみどころ。

1幕と2幕に分かれており、2幕はレビューとなっている。ここではサイリウムを振って思う存分に応援できるので、ぜひ応援グッズを用意して楽しんで欲しい。

アイドルたちが役者として挑んだ作品をさらに舞台化している、という作品なのでアイドル色は薄め。だが、レビューになるとアイドルの本領発揮、とばかりに盛り上げくれるので、ギャップを楽しめるシリーズといえる。

また、もともとのプロジェクトでは主題歌とドラマCDによってストーリーが楽しめるようになっていた。舞台版ではそのストーリーを軸に肉付けがされている。音だけで表現されていた物語を視覚で楽しめるようになると、一気に視界が開けるような爽快な感覚を味わえる。原作ファンにこそ、一度観て欲しい作品である。

「ツキステ。」シリーズ

2.5次元に存在する芸能事務所・ツキノプロダクション。この事務所所属の売れっ子アイドルで1〜12月をテーマにした「ツキウタ。」シリーズのユニット、Six Gravity(通称グラビ)とProcellarum(通称プロセラ)を舞台化したのが「ツキステ。」こと2.5次元ダンスライブ「ツキウタ。」ステージだ。

ダンスライブ、というのがこのシリーズの特徴。原作に登場する楽曲に関しては、音源は原作のものをそのまま使用している。キャストたちはダンスやファンサービスでキャラクターを表現しているのだ。

オリジナリティあふれる芝居パートも魅力だが、やはり見どころはライブパート。タイトルごとに事前にセットリストが公開される珍しい作品で、毎回10曲を超える楽曲をライブで披露している。1回観劇するだけで芝居も本格的なライブも味わうことができる。

ライブパートが他の作品に比べても長いため、ファンサービスも手厚いのが「ツキステ。」。もし推しキャラがいるなら、ぜひ応援グッズを準備して劇場へ。短いスパンで続々と新作を上演していることもあり、ファンの練度が非常に高い。一瞬で劇場からライブ会場になる空気は圧巻である。

この「ツキステ。」が気に入ったなら、後続ユニットであるSolidSとQUELLを2.5次元ダンスライブにした「スケステ」シリーズもおすすめだ。ユニットごとに雰囲気がまるで違うので、どれかお気に入りがひとつ見つかるだろう。

「アイ★チュウ ザ・ステージ」シリーズ

アイドルを目指すアイチュウたちを育成するリズム&ノベルアプリ「アイ★チュウ」を原作とした舞台。通称「アイステージ」。

舞台オリジナルストーリーが用意されていて、それはそれでもちろん楽しめるのだが、「アイステージ」の魅力はやはり客席参加型な点だろう。

どう参加するのかというと、投票である。初演では休憩中に投票箱が設置され、1幕でよかったと思うユニットに投票をした。その票数によって2幕でのパフォーマンス順が決まり、さらに劇中でもファンによる応援合戦のような投票が行われる。結果は劇中で発表され、結果によってその後の流れが変わっていくのだ。

ファンも必死、キャストも必死。他ではなかなか味わえない特殊な緊張感に包まれる作品といえる。

また、先程応援合戦と述べたが、かなり声を出すことを求められる作品だ。コールアンドレスポンスも多く、アイチュウたちとの一体感を感じられる。

初演、2作目と三期生をメインに描かれてきたが、3作目からはいよいよ二期生が登場する。二期生ユニット登場により、出演キャストが大幅に入れ替わった。作風もグッと変わる可能性があるので、新作も見逃せない。とにかく声を出してアイチュウにエールを贈りたい、という人にはぜひ観てもらいたい作品だ。

人気かつ今後も新作上演が予定されているシリーズをご紹介してきたが、気になる作品は見つかっただろうか。ここでは挙げきれなかったが、「アニドルカラーズ!キュアステージ」や、「B-PROJECT on STAGE」シリーズも筆者イチオシである。

2.5次元の枠からは外れてしまうが、個性豊かなアイドルたちに出会えるネルケプランニングの「ドルステ」シリーズも奥が深い世界でおもしろい。

“アイドルもの”のなかにも様々な作品がある。きっと相性がいい作品があるはずなので、機会があればDVDなどで今回紹介した作品に触れてみてはどうだろうか。

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WRITER

双海 しお
 
								双海 しお
							

アイスと舞台とアニメが好きなライター。2.5次元はいいぞ!ミュージカルはいいぞ!舞台はいいぞ!若手俳優はいいぞ!を届けていきたいと思っています。役者や作品が表現した世界を、文字で伝えていきたいと試行錯誤の日々。

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