2.5次元作品を観ていて、推しの俳優ができる人もいるだろう。推しができると、ファンとして手紙やプレゼントをあげたくなることもある。今回は“俳優を推すのは初めて”という人に向けて、手紙を書くことをおすすめしてみようと思う。
まずはとにかく手紙を書いてみる
手紙を書く。至ってシンプルな行為だが、シンプルゆえに難しいのかもしれない。よく「何を書いたらいいのか分からない。どうしたらいい?」と聞かれることがある。
ここではオーソドックスな手紙の構成に沿って、筆者流ではあるが紹介していく。
①前文
「はじめまして」や「こんにちは」等から入り、手紙を出すタイミングにあった内容を書くといいだろう。「初日、おめでとうございます」や、「今日も本番お疲れ様でした」といった感じだ。お好みで時候の挨拶を入れてもいいが、あまり堅苦しくならないように気をつけたい。
②主文
さあ、ここからが本番。と、同時に初めて手紙を書くときに手が止まってしまう部分だろう。
筆者がまず薦めているのは、推すきっかけになった作品の感想を伝えることだ。こう答えると「それだけでいいの!?」と言われることもあるが、十分だと思う。
いかにその作品やキャラクターが好きか、そのうえで舞台で観たそのキャラクターをどう感じたか。演じる側にとっても(筆者の憶測でしかないが)、原作ファンの視点で書かれた感想は新たな発見があるだろう。
とことん原作が好きだからこそ、伝えられることがあるはずだ。「自分語りになっちゃうのでは……」なんて心配は置いておいて、「好き」をしたためてみるといい。
好きなセリフや仕草、とくにお気に入りのシーンの話などを書いていけば、便箋がスカスカになってしまうということはないだろう。こんな風に好きな気持ちをぎゅっと詰め込んでいけば、メインは完成する。
もっとプラスアルファで何か書きたい、という場合は、次の仕事や最近解禁された情報に触れてみるといい。どんなことを期待しているか、どれほど楽しみか。ワクワクしている気持ちを文字にしてみよう。
③末文
結びの挨拶はあまり難しく考えなくていいだろう。次に観劇する予定を伝えてもいいし、身近な出来事を雑談として書いてもいい。応援している人への手紙なので、「応援しています」と結びで入れると、きれいに文章が締まるのではないだろうか。
手紙の構成に沿ってそれぞれ簡単に説明をしてみたが、一番大事なのは“気持ちを込める”ことだろう。少なくとも筆者はなによりもそれを大事にしている。
より読みやすい手紙にするためのポイント
①段落を意識する
筆が乗ってくると、「あれも書きたい! これも伝えたい!」となりやすい。気持ちに任せてつらつらと書いてしまうと、話題があっちこっちに行ってしまう可能性が高いのだ。
そこで、一度書き始めたら「この段落はコレについて書こう」と決めるといいだろう。別の話題に移るときには改行を入れて、気持ちも内容も仕切り直しをする。段落同士のつながりがうまくいかない……というときは、小見出しを入れるのがおすすめだ。段落を意識してみると、相手にとっても読みやすい手紙になるだろう。
②適度な長さにとどめる
手紙は自分と推しとが1対1でやり取りできる場だ。他人の目を気にせず、推しに伝えたいことを伝えられる(もちろん事務所チェックが入る場合もあるが)。
手紙を書く要領がつかめてくると、書きたいことが溢れて超長文になってしまうこともあるだろう。しかし、相手は自分以外にも何十通も手紙をもらっている存在だ。書きたい内容が多い場合は、複数の手紙に分けたり、推敲してボリュームを調整したりする気遣いがあると、より読みやすい手紙だと思ってもらえるのではないだろうか。
手紙を書くのが楽しくなるおすすめアイテム
①万年筆&推し色インク
手紙を書くのが常になってくると、道具もこだわりたくなってくる。書きやすいペンを探したり、お気に入りのレターセットを物色したり。そのうちのひとつとして、今回は万年筆をおすすめしてみよう。これはこれで沼が深い世界なので筆者は浅瀬で楽しんでいるだけだが、相手のイメージに合わせて芯やインクを選ぶことができる。オンリーワン感を存分に味わえるアイテムなのだ。
②感情を表現するための辞典
「感情類語辞典」のような辞典は、舞台の感想をより適切な言葉で伝えたい、というときに便利。ただこれはあくまで参考程度にするといい。難解な言葉を並べるより、しっかり自分の感情と向き合ったうえで文章にすることが大事だろう。
せっかく応援したい人に出会えたなら、その気持ちを自分の胸にだけ閉まっていてはもったいない。このご時世、SNS上でコメントすることもできるが、せっかくなら手紙を書いて伝えてみてほしい。手紙を読む読まないは俳優によってそれぞれだが、“伝える”ことをしなければ、伝わらない思いもあるのだ。
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