観劇を快適に楽しむために欠かせないもの。それはコンディション調整だ。
万全の態勢で挑んでこそ、視界に入る推しは輝きを増し、より多くの感情を作品から受け取ることができるだろう。
冬場の観劇ではこの「コンディションを整える」という、ともすると当然ともいえるようなことが地味に難関である。
なぜなら、外は寒く、電車は暑く、その寒暖差に暑いか寒いかよく分からなくなっているうちにファンの熱気みなぎるロビーに到着。暑くて上着を投げ捨てたくなるのも束の間、開演1時間後あたりから劇場内の冷房に体の芯まで冷え切ってしまう……。
こんな体験をしたことのある観劇ファンも多いのではないだろうか。
温度調節に苦労する冬の観劇。暑がるわりに冷え性ですぐ身体に異変が起きてしまう筆者の体験も踏まえながら、冬の観劇におすすめなアイテムを紹介したいと思う。
もくじ
吸湿発熱繊維のインナーでベースの体温を上げる
まず家を出る前の寒さ対策として、吸湿発熱繊維のインナーの着用が挙げられる。ブランドによって呼称は様々だが、ようは冬に出回る暖かくなるインナーのことである。
上半身を暖かくしてくれるものだけでなく、ガードルのようにお腹やお尻をカバーするもの、タイツタイプのものも発売されている。
観劇時に足から冷えがくるという人は、お腹から下をカバーするタイプを身につけると寒さが少しは和らぐだろう。
ただ、気温を読み間違えると「暑すぎる! 脱ぎたい!」という事態に陥ってしまうので注意が必要だ。インナーのうえに合わせるアイテムも吟味することを忘れずに。
推しのグッズを落とさないためにも常備しておきたい使い捨てカイロ
劇場自体は当然屋内にあるが、外の寒さに耐えるためのアイテムも念の為用意しておきたいところだ。
「劇場は外と違って寒くないし」と油断をしていると、グッズ待機列や用意されたトレーディングスペースがまさかの屋外というケースもある。
なかなか進まないレジ……決まらないトレーディング……交換用のクリアケースを持つ手がかじかんで地面に落としそうになる大事なグッズ達……。
そんな経験がある読者も多いだろう。
太陽が出ているマチネ公演ならまだしも、日が落ちてから並ぶソワレ公演の際は屋外での行動に大きく体力を削られてしまう。
温かい格好をしてきたつもりでも、指先の冷えはなかなか対処が難しい。
購入したブラインド商品を速やかに開封、確認、クリアポケットに収納するためにも、ポケットに忍ばせた使い捨てカイロでしっかり指先のウォーミングアップをしておくのがおすすめだ。
使うかどうか分からない場合も、冬場の観劇用かばんにはとりあえず2個くらい入れておくといいだろう。
貼れるタイプのものでもいいのだが、背中に貼っておいた場合、観劇前には外すか、場所を貼り替えるほうがいいかもしれない。
背中に貼った場合、背もたれにしっかり背中をつけるマナーばっちりな姿勢で観劇していると、カイロが背中に押し付けられて想定外に熱いことがある。
観劇中にベリベリっと外すわけにももちろんいかないので、貼るタイプのものは観劇中の扱いをどうするか考えてから使うといいだろう。
ファンのライフラインを死守、モバイルバッテリーにもなる充電式カイロ
観劇すると荷物が増えて帰路につくのは観劇あるあるだろう。
荷物が増えることを考えて、基本的には使い捨てカイロで省スペース化を図りたいところだ。
だが、モバイルバッテリーとしても使える充電式カイロなら一石二鳥なので持ち運ぶのもありではないかと思う。
グッズの交換を探したり、観劇後のあふれでるパッションを投稿したり、推しへ感想をリプライしたり。
ファンは常にスマホの充電の減りと戦っている。
モバイルバッテリーがライフラインのようになっている人も少なくないだろう。
そういう意味でも、暖を取りながら充電もできるカイロは冬場の観劇でかなり重宝するアイテムだ。
コンパクトかつ温かいアウター
観劇の際、外気の寒さばかりに気を取られてしまうと劇場で困ってしまうことがある。
それがアウターのサイズ問題だ。
2.5次元作品がよく上演される劇場では、アウターは基本的に預けずに本人が座席にて管理することになる。
あまりにふわふわもこもこした場所を取るアウターを着ていってしまうと、座席からはみ出してしまいかねない。
ひざ掛け代わりに膝に置いておいても邪魔にならないサイズ感を意識してアウターを選ぼう。
また、マフラーや大判ストールを使ったコーディネートにするのもおすすめだ。
公演中、肩にかけることができるので体温管理がグッとやりやすくなる。
ただし、うちわやペンライトを振るタイプの舞台の場合は、その時間だけでもストールは外しておくのがいいかもしれない。
応援グッズを振ったりファンサをもらったりするのに必死になっている間に、ずるりと肩から落ちている……なんてこともある。
万が一推しの視界に入っていたとしたら、少し見られたくないだらしない姿になってしまうかもしれないのだ。
ファンサで体温が上がることを見越してしまっておくか、ストールピンなどでしっかり留めておくといいだろう。
Do your best! 最善を尽くして冬の観劇も楽しもう
身動きができない観劇中の冷えは、事前に対策を準備しておくことが大切だ。冬場はとくに、冷えから一気に風邪をひいてこじらせてしまうこともある。
舞台が千秋楽を迎えた翌日に、観劇ハイから醒めて体調も下り坂……なんてことを避けるためにも、ぜひこの記事も参考にして寒さ対策をしてみてほしい。
広告
広告